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Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent

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semスキン用のアイコン01 Cyndi Lauper "She’s So Unusual"『N.Y.ダンステリア』(1983) semスキン用のアイコン02

  

2008年 06月 22日

Cyndi Lauper \"She’s So Unusual\"『N.Y.ダンステリア』(1983)_a0035172_1184167.jpg80年代中期、洋楽界の女性アイドルと言えば、マドンナかシンディ・ローパーだった。
今にして思えば、アイドルというには2人とも年を取り過ぎていたかもしれないけど、その当時は若い女性シンガーというのは殆どいなくて、それなりの下積みの末にようやくデビューした時には結構な年になってしまっていたというのが彼女たちの実際のところだったのだろうと想像する。その後、デビー・ギブソンとかティファニーとか、若くて可愛らしいシンガーもデビューするようにはなるけど、若さを売りにするのってどちらかと言えば日本的な文化で、アメリカっていうのはなんだかんだいってやっぱり実力主義(キャラクター主義も含めて)なんだなぁって思う。

話は戻るけど、やっぱりマドンナ派とかシンディ派とかいう2者択一的な特集が雑誌なんかであったりして、「どっちかかよ!」と思いつつ、僕は実はシンディ・ローパーが好きだった。
僕が初めてベストヒットUSAを観た時の全米チャートNo.1がシンディの”Time After Time”だったというのもあって、彼女にはわりと思い入れがあったのかもしれない。
彼女のデビュー作、”She’s So Unusual”『N.Y.ダンステリア』(1983)は確かによく聴いた。(無理やりな邦題だったけど。。) 1stシングルで全米No.2となった"Girls Just Want To Have Fun"『ハイスクールはダンステリア』でブレークして、2ndシングル、切ないバラード”Time After Time”『過ぎ去りし想い』はシンディ本人が演じるPVも結構印象的で、彼女の人気を決定付けた名曲である。その後、このアルバムからは、"She Bop"『暗闇でSHE・BOP』や"All Through the Night"『魅惑のスルー・ザ・ナイト』が連続してトップ5ヒットとなる。さらに”Money Changes Everything”もスマッシュヒットする。
”She’s So Unusual”がファーストアルバムにして最大のヒットアルバムとなったことは彼女にとってはものすごいプレッシャーとなったに違いない。このアルバムには優れたポップチューンがこれでもかってくらいに並びすぎた。"All Through the Night"だって”Time After Time”に負けないくらいいい曲だし。
2ndアルバム”True Colors”(1986)からもタイトル曲が全米No.1、”Change of Heart”が全米No.3になるなどヒットは続くが、やはり目新しさのない分、勢いだけの感は否めなかった。

その後の彼女の活躍についてはあまり知らない。以降のアルバムもそれなりヒットしたことだろうが、80年代の栄光が再び彼女の上には輝くことはなかったようだ。彼女が自身のキャラクターを意識したようなアカルイポップチューンから、よりアーティスティックな面に比重をおいたアルバムをつくったとしても、それが多くの人(特にアメリカ人)に認められることはなかった。彼女を捉えた1stアルバムの呪縛を彼女がどう処理していったのかは想像もつかないけど、僕らは今でも彼女の1stと2ndアルバムだけを聴いているし、これからも聴いていくだろう。タイム・アフター・タイム・・・

確かに80年代の彼女のアルバム、特に1stアルバムはその時代の、80年代の象徴的サウンドと言っていい。そのキャラクターも含めてうまく時代を捉えたし、それが故に彼女の歌は僕らの心の中にいつまでも残っていく。

by onomichi1969 | 2008-06-22 08:38 | 80年代ロック | Trackback | Comments(0)

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