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Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent

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semスキン用のアイコン01 Heart "Heart"(1985) semスキン用のアイコン02

  

2007年 11月 17日

Heart \"Heart\"(1985)_a0035172_11325953.jpg僕らの世代にとって、ウィルソン姉妹と言えば、アン&ナンシー・ウィルソンのHeartである。これが90年代になればブライアン・ウィルソンの2人の娘が急浮上してくるであろうが、確かに、ウィルソンズで、あの、お姉さんが少し太っていて、妹の方が痩せていて綺麗な感じの姉妹、、、と言われたら、どちらにも当てはまってしまうのがやっかいだ。。。でも、ロック界の美人姉妹といえば、やはりアン&ナンシーのハートで決まりである。

僕が初めて接したHeartのアルバムはその名も”Heart”(1985)である。このアルバムからは『What About Love?』(全米10位)、『Never』(全米4位)、『These Dreams』(全米1位)、『Nothin' At All』(全米10位)と全米No.1を含む4曲のトップ10ヒットが生まれる。続くアルバムの”Bad Animals”(1987)からも『Alone』(全米1位)、『Who Will You Run To』(全米7位)、『There's the girl』(全米12位)が立て続けに大ヒット。さらに”Brigade”(1990)からも『All I Wanna Do Is Make Love To You』(全米2位)、『I Didn't Want to Need You』(全米23位)、『Stranded』(全米13位)がヒットする。いずれのアルバムも200~500万枚の売り上げを記録した。
いわゆる復活Heart3部作である。この成功は当時売れっ子のロン・ネヴィソンをプロデューサーに迎えたことが大きいようだ 。彼はサヴァイバーやキッス、オジー・オズボーンを手がけており、典型的な80年代HR/HMの流れの人である。ポップでキャッチーなメロディを得意とし、ストリングスを駆使した定番バラードをシングルとしてうまく使うなど、売れ筋もよく知っている。("Brigate"は別のプロデューサーだけど、まぁ同じ路線の人)
彼女たちも後年この時代の売れ筋路線を否定的に言及しており、Heartのスタイルとしては賛否両論があるようだけど、僕自身はやはりHeartと言えばこの時代のハード&ポップなHeartのイメージが大きいので、スタイルの是非についてはなんともいえないが、好き嫌いを問われたら、「大好きだ」と即答する。
特に”Heart”(1985)の頃のアン・ウィルソンはとても綺麗で、『What About Love?』のアンの歌唱にはとても感心したし、そして、何と言ってもナンシーの歌う全米No.1ソング『These Dreams』である。彼女が妖艶に演じるPVは当時のヘヴィー・ローテで、彼女の派手なギターアクションと豊かに踊る胸元は今でも印象に残っている。もちろん、曲もいい。(今、YouTubeで観たけど、『Never』と『Alone』のPVも素晴らしかった!ピアノを弾くナンシーの後姿!!)

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彼女たちのデビューアルバム”Dreamboat Annie”(1976)を聴いてみると、当時のHeartがフォークロア的で、且つシンプルなハードロックを志向していることがよく分かる。ヒットした『Magic Man』や『Crazy On You』、『Sing Child』がなかなかよい。Led Zeppelin好きを公言し、ライブでも『Rock’n Roll』をオープニングチューンとする彼女達ならではの70年代ロックの良質な味わいがある作品である。

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そういえば、ナンシー・ウィルソンはキャメロン・クロウの奥さんとしても知られるが、キャメロン・クロウの脚本デビューとなった青春映画『初体験リッジモント・ハイ』で「女の子と付き合う時の5ヵ条」というのが出てきて、その最後に(これが一番重要だが)女の子とベッドインする時はLed Zepelin ⅣのA面をPUSH ON!というのがあった。これは実生活に根ざしたアドバイスだったのか。。。ちなみに『初体験リッジモント・ハイ』には憧れの女性役として、ナンシー・ウィルソンも出演している。(当時のロック少年にとって、ナンシーはすごく魅力的だったのである。キャメロン羨まし)

いずれにしろ、大ヒットを連発したHeartの3部作は80年代ロックのひとつの成果であったと僕は思う。そして、ナンシー・ウィルソンこそ、当時の僕らのロックンロール・アイドルだったのである。(70年代のライブ映像『Magic Man』でギターを爪弾くスカート姿のまだあどけなさの残るナンシーもよい。これは萌え~かな)

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by onomichi1969 | 2007-11-17 11:52 | 80年代ロック | Trackback | Comments(0)

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