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2012年 01月 17日

a0035172_23494361.jpg胸糞悪い映画。であると同時に心に響くものがあった。

この映画の登場人物達は皆、其々に設定されたキャラクターの演者である。僕は劇中でんでん演じる村田の姿を観て、昔のお笑いスター誕生当時の彼のひとり芝居を思い出した。彼は村田という登場人物が「村田」というキャラクターを演じるように芝居をしてみせる。だから彼の演技は不自然な程に芝居がかっている。それは、前作『愛のむきだし』の安藤サクラに匹敵する怪演、黒沢あすか演じる愛子も同じである。そして主人公も。まるで自己暗示のように誰もが自らをキャラクターで縛り、演じてみせる。そして、彼らは死ぬ間際になってようやく本当の自分を晒そうとするのだが、そこで今度は、「内面の自分」というキャラクターを、弱さ<強さ>として自ら認識した「自分」というキャラクターをまたしても否応なく演じてしまう。 いろんな意味でエグい映像であったが、本当にグロテスクだったのは、そういった人間の本質であり、村田が「内面のないやつはダメなんだ」と言って強がる、その自分の内面がマトリョーシカのようにどこまで行ってもキャラクターでしかない地獄のような空っぽさを曝け出したことであった。

そういう意味で胸糞悪く、心に残る映画であった。
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by onomichi1969 | 2012-01-17 00:08 | 日本の映画 | Trackback | Comments(0)

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