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semスキン用のアイコン01 Airplay "Airplay"(1980) 『ロマンティック』 semスキン用のアイコン02

  

2004年 10月 11日

a0035172_10244080.jpgエアプレイは、スーパーギタリスト兼プロデューサー、ジェイ・グレイドンとこれまたスーパープロデューサー兼キーボーディスト、デイビッド・フォスターの2人組である。サポートにはTOTOのメンバーが勢ぞろい。そんなスーパーグループのエアプレイも1980年に知る人ぞ知る大傑作アルバム「ロマンティック」1枚だけ残して、あっさりと解散してしまった。というか、もともと「ロマンティック」というアルバムを作る為に結成されたのか。。。?!
80年代初期にして、その後の80年代サウンドの頂点に立つアルバムといえる。キャッチーなポップロックサウンドを確かな技術が支える。各プレーヤーの技術は言うまでもないが、リズムアレンジ、コーラスゼーション、ギターオーケストラゼーション、スタジオ技術も完璧と思われる。もちろん、メロディラインも素晴らしい。<このアルバムから多くのメロディがコピーされた> その後、シカゴのソングライター&プロデューサーで大活躍するデイビッドのお得意バラード、そのメロディラインが僕らの胸にしみわたる。
とにかく、このアルバムには、完璧という言葉がよく似合う。80年代はこのアルバムで始まり、このアルバムの模倣(コピー)で終わった、と言っても言い過ぎではないかもしれない。

ただ、このアルバムは、その完璧さを追求するあまり、多くのものを失っていることもまた確かなのだ。70年代前半のブギーサウンドが持っていた何物か、ブルースロックが持っていた何物か、音と音の隙間にあった揺れ、その静謐さ、その不確かさの確かな味わいが、このアルバムにはない。
おそらく、ジェイ・グレイドンもデイビッド・フォスターもその辺りは意識的であったろう。確実に音と音の隙間を埋めることによって、その内面性は失われていく。ポストモダン文学が言葉を記号化し、すべての物語を説話論的磁場に還元したように、音楽も所詮は音の集積としての表層の現われ、その差異の戯れにすぎないのかもしれない。ただ、この現象、そういう解釈こそが80年代という時代の要請であり、彼らはその流れにいちはやく乗ったのである。
80年代の内面の喪失という現象は、ある意味で意識的で作為的な出来事だった。それが着実に無意識化されていったのが80年代以降の道程だろう。<まぁここではこれ以上語れない。。。>

「ロマンティック」が止まらない。。。良くも悪くも80年代的センスなのだ。
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by onomichi1969 | 2004-10-11 08:49 | 80年代ロック | Trackback(1) | Comments(6)

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Tracked from 音楽なしは、人生なし! at 2005-07-15 18:41
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Commented by hyuma at 2005-02-18 23:06 x
Airplay! 新譜で買ってはまってました!確かに完璧すぎる故のグルーブ感にかけていたのかもしれませんね。しかし、これみて、聞きたくなりました。もはや家にはないので、明日にでも買う羽目になりそうです。
Commented by onomichi1969 at 2005-02-19 09:48
hyuma様
確かにハマる80年代サウンドの決定版でしょうね。
このアルバムが日本盤でしか手に入らず、アメリカではすっかり忘れ去られたものとなっているのは、ある意味で今の時代からみた80年代の捉え方(その違い)として象徴的なことなのかもしれません。。。と思ったりしてます。 まぁあくまで私見ですが。
Commented by Sken at 2005-07-15 18:42 x
私も本日取り上げたばかりです。
よろしくお願いいたします。
Commented by onomichi1969 at 2005-07-17 04:36
エアプレイのプロダクションは完璧。。。
その通りですねー。。。納得!
Commented by Sken at 2005-07-17 22:25 x
プロダクションは完璧なのは、意図して非の打ち所のないような
作りにしてるんだと思いますね。
ライヴをやるつもりはなかったと思います。
あくまでスタジオで完結する、という。
今回はリマスターですが、次はリミックスでしょうね、出て来るのは。
元素材はひとつだけど、いろいろやってみる。
ある意味で、リチャード・カーペンター的なスタジオ技術での
リリースなんではないでしょうか?
Commented by onomichi1969 at 2005-07-18 00:50
Sken様、こんばんわ。
僕がエアプレイのアルバムに惹かれるのも、その完璧さです。
それが僕に伝えるもの、については上のエントリィに書いたとおりです。

僕はあまり音質に対するこだわりとか、そういうものには疎いのですが、
このアルバムがよりクリアに再現されることには、他のアルバム以上に興味を抱かされますね。
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