Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent

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semスキン用のアイコン01 The Who "Live at Leeds"(1970) semスキン用のアイコン02

  

2006年 02月 26日

a0035172_2129317.jpg巷にビートルズ派とストーンズ派というものがあるとすれば、僕はフー派(ふ~は)ということになるだろうか。
そしてフー派のフーの本領といえば、やっぱりライブである。その圧倒的な演奏力である。
前回、"A Quick One"のレビューでも書いたけど、このバンドの特徴はそのインフレーションする音楽、4人の個性の爆発的なエントロピーとバラエティにある。そしてその本領はライブである。4人の演奏が一体となり、爆発する。これはビートルズやストーンズに比べるべくもない。その迫力はフーのライブ決定版でもある"Live at Leeds"(1970)を聴けば誰もが納得するだろう。

"Sell Out"から"Tommy"へとフーはピートタウンゼントを中心としてロックオペラという独自のプロダクションを完成させるが、その一方、過激なパフォーマンスと高い演奏力で魅せるライブにも定評があり、演奏の面でも彼らは着実に進化していった。モンタレーでのアメリカデビューを経て、ウッドストックやワイト島でのステージで圧倒的な評価を得た彼らの待望のライブアルバムが"Live at Leeds"(1970)になる。

これまでポップなヒットソングとして知られていた"Substitute""Happy Jack""I'm a Boy"がハードなライブチューンとして生まれ変わる。ロックオペラ風楽曲として知られる"A Quick One, While He's Away"や"Amazing Journey ~ Sparks"も圧倒的演奏力によって大胆かつ繊細に再現される。極めつけは"My Generation"だろう。ここには全てが詰まっている。"My Generation"という曲が破壊され、生まれ変わった先に現われた地平。とにかく素晴らしいライブチューンだ。
もうあえて言うこともないが、このバンドの核はリズム隊の2人、キースとジョンを中心とした大音量かつスピード感溢れる演奏にある。ライブともなればすべての楽曲が爆発的にインフレーションするその源泉は間違いなくこの2人であろう。"Tommy"などでのオリジナルの構成力はやはりピートを中心としたものであろうが、ライブともなればこのリズム隊の持っているエネルギーのコアが一気に解き放たれる。そのビッグバンの瞬間がこのライブアルバム"Live at Leeds"(1970)に詰まっているというべきか。

The Whoの魅力として、
①ブリティッシュビート
②ロックオペラ
③ライブ
④革新的ロック且つ完成度の高いプロダクション
という4つを挙げる。
それらが全てThe Whoのメンバーだけで成し遂げられる。
いつしかThe Whoはロックを突き抜け、ユニオンジャックを背負う。そして、イギリスを赦す。

改めて思うけど、The Whoはすごいバンドだ。

やっぱり僕は「ふ~は」だナ。

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The Who "Quadrophenia"(1973)のレビューはこちら!
The Who "A Quick One"(1966)のレビューはこちら!
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by onomichi1969 | 2006-02-26 21:47 | 70年代ロック | Trackback | Comments(4)

semスキン用のアイコン01 The Who "A Quick One"(1966) semスキン用のアイコン02

  

2006年 02月 24日

a0035172_0462796.jpgモッズアイドルとしてのThe Who、過激なパフォーマーとしてのThe Who、ロックオペラのThe Who、世界最強のライブアクトとしてのThe Who、革新的ロックの探求者としてのThe Who、王道ロックンロールバンド、ユニオンジャックの代表選手としてのThe Who、考えてみればThe Whoというバンドにはいろいろな側面があって、それぞれを象徴するような名作がたくさんあるのだが、ある意味でそのすべての要素が少しづつ詰まったアルバムが"A Quick One"(1966)なのかもしれない。このアルバムを聴くとそういったバラエティを強く感じるし、それがこのバンドの本質でもあるような気がするのだ。大体がメンバー4人がそれぞれにボーカルをとることができるし、曲も書ける。また各自の演奏力は言うに及ばず、その技術、音楽性は常に発散している。4人の力が思いっきりインフレーションする、そういったエントロピーがこのバンドの個性なのだ。
僕が持っているCDにはいくつかのボーナストラックが付いている。普段、このボーナストラックというものを常々余計だと思っているのだが、このアルバムのものはなかなか素晴らしい。"Bucket T"、"Barbara Ann"、"Doctor, Doctor"、"In The City"などなど、これはちょっとした裏ヒットパレードである。最後を飾る"My Generation/Land Of Hope And Glory"もオリジナル以上にインパクトがある。これらボーナストラックがこのアルバムの特色であるバラエティに花を添えている。

もちろん、オリジナルについても言うことなしである。
キース先生の歌う"I Need You"やドラミングが楽しい"Cobwebs And Strange"、ジョンの怪しげな名曲"Boris the Spider" 、そしてピートの"So Sad About Us"に"Heatwave"のカバー、もちろんロジャーもがんばっているが、本来ボーカル専門のロジャーの影の薄さがこのアルバムのバラエティ色をより濃いものにしていると感じる。

その中でも僕が一番好きなのは、タイトル曲でもある"A Quick One, While He's Away"だ。

You are forgiven♪

もりたんさんのとこでも書いたけど、僕にはこの曲のサビで繰り返される「赦し」のフレーズがとても印象に残る。元々はこの曲の主人公である不貞の人妻に対して、神が赦しを与えるのがこのフレーズの意味らしいけど、ピート自身はこのフレーズを彼の祖国イギリスに向けて(というか彼を取り巻く世界に向けて)歌ったとも言う。そして僕自身にとってもそれは何かしら胸を打つリフレインとして響いてくるのだ。

「あなたはもう赦されているんだ」って。。。

僕は赦す。しかしそれは伝わらない。
僕自身が気が付かない。
そしてそれが歌の響きとして、フレーズのリフレインとして僕の胸を打つとき、それは僕に気づかせる。

「僕はもうあなたを赦しているのだ」と。。。

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The Who "Quadrophenia"(1973)のレビューはこちら!
The Who "Live at Leeds"(1970)のレビューはこちら!
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by onomichi1969 | 2006-02-24 00:48 | 60年代ロック | Trackback(2) | Comments(2)

semスキン用のアイコン01 The Who "The Kids Are Alright" DVD版 semスキン用のアイコン02

  

2005年 04月 24日

a0035172_20452353.jpg世界3大ロックバンドと言えば、ビートルズ、ストーンズ、そしてフーである。フーズ フー? 残念ながら日本でのフーの知名度は恐ろしく低い。
このドキュメンタリーは、フーのデビュー当時からのライブ映像やインタビュー、そして新たに収録した演奏シーン等を追加して作り上げられたフーの歴史であり、ひいてはロックの歴史でもある。

78年、時代はパンクである。パンクムーブメントの中では、ビートルズは過去の産物であり、ストーンズは現代の恐竜と呼ばれ、難解を極めたプログレや頭でっかちとなった産業ロックは嫌悪の対象であった。そんな中でも、フーはパンクキッズからリスペクトされる存在であり続けた。何故か?同年、彼らは『さらば青春の光』をプロデュースするが、この作品は彼らの出自であるモッズの青春像を捉えた傑作である。『さらば青春の光』と『キッズ・アー・オールライト』は当時のムーブメントに提示された1セットの作品ともいえる。それはロックの歴史であり、ロックとは何か??という彼らの回答そのものなのである。

そう、ロックとは何か? この作品のハイライトである『無法の世界』のステージこそ、当時の彼らにとっての現在形のロックであり、彼らが「オヤジのロック!」と叫ぶありのままの姿であろう。そしてそれは彼らの限界でもあり、ロックの限界でもあったのである。
言うまでもなく、フーは世界最強のライブバンドである。彼らのライブ盤を聴き、ライブ映像を観れば、彼らの激しいロックスピリットと高い演奏技術に誰もが感嘆するだろう。その象徴、ピート・タウンゼント。そしてキース・ムーン、最強ドラマー。残念ながら、彼はこの映画の公開を待たずに急逝してしまう。彼の不在によって、フーのメインストーリーは映画と共に一旦幕を閉じる。
パンクが終わり、フーが終わり、70年代が終わる。ロックが70年代に突き当たったもの、その壁自体がロックの原点であると僕は思っている。今やロックミュージシャンはロックを真摯に抱えることしかできないし、それを抱えること自体の誠実さこそが貴重なのだといえるのではないか。ロックは何度も死んだと言われたが、それでもロックは残っていくものである、しかし同時にその表現のアビリティには幅としての限界があるのだ。深さや複雑さを無理やり単純化したり拡張したりするような装飾はロックにとっても人間にとってもいいことではない。

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映画レビューサイトに本作品を登録!(いいのか?)
レビューまでしてしまった!!(他に誰もしないので、これはいいでしょう)

こちら!

次はモンタレー・ポップかな。
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by onomichi1969 | 2005-04-24 09:37 | 音楽の映画 | Trackback(1) | Comments(8)

semスキン用のアイコン01 The Who "Quadrophenia"『四重人格』(1973)  semスキン用のアイコン02

  

2004年 10月 25日

a0035172_3261164.jpgThe Whoは、The Beatles、The Rolling Stonesに並ぶ3大ロックバンドのひとつであり、また世界一のライブバンドとも称される実力派バンドである。にもかかわらず、他の二つのバンドに比べ、日本での知名度はめちゃめちゃ低い。ビートスタイルロックのリーディングバンドとして、演奏力、構成力、ライブパフォーマンスのカッコよさは群を抜いており、ロジャー・ダルトリーだけ見ればルックスも悪くない。キースやピートにしても一種独特のカリスマ性を漂わせている。なのにこの人気の無さは何故だろう? これは日本におけるロックの七不思議のひとつである、と言いたいところだが、やっぱり比べる相手が悪かったとしか言いようがないか。。。僕が思うにThe Whoというバンドは、「ザ・ロックバンド」と言っても過言ではないくらいロックの関わる要素に対してパーフェクトなバンドスタイルを持っているし、ロックを哲学として体現し、そのロックというオリジナリティをとことん突き詰めた末にロックオペラに至る彼らの方法論にはとても納得させられるのだ。
とにかく手数の多さに圧倒されるキースのドラミング、早弾きソロが最高に素晴らしいジョンのベース、ブンブン奏法がカッコいいピートのギター、そしてマイクスタンドぶん廻しのロジャーのボーカル。もちろんリーダーであるピートの音楽性を含めて、どれを取っても「素晴らしきロックの世界」なのである。
そんなThe Whoの代表作といえば、世界初のロックオペラであり、壮大なスケールを誇る"Tommy"(1969)、壮絶なるライブパフォーマンスをみせる"Live at Leeds"(1970)、最強のスタジオアルバムであり、演奏的、楽曲的にも文句なしの"Who's Next"(1971)ということになるだろうか。どれもこれも素晴らしいアルバムたちだ。
しかし、ここで1枚選択するとなると、僕はやっぱり"Quadrophenia"(1973)を選ばずにはいられない。それは何故か。確かに"Tommy"(1969)や"Who's Next"(1971)に何の文句もないし、どちらをとってもロック名盤中の名盤と呼ぶに相応しい大傑作である。それぞれにThe Whoの違った色合いを楽しむことができる。しかし、だからこそ、どれか1枚となれば、"Who's Next"(1971)を経た後のロックオペラ集大成、ある意味でThe Whoの真骨頂たる作品"Quadrophenia"(1973)を選ばずにはいられないのだ。人によっては中途半端な印象を受けるのか、このアルバムの人気は必ずしも高くない。楽曲的な魅力のなさを理由にあげる人もいるだろう。しかし、アルバムの構成、演奏、そして幻視されるパフォーマンス、ここにはThe Whoのこれまでの道程のすべてが、言い換えればロックのすべてが詰まっているんじゃないだろうか。このThe Whoの渾身の一作を聴かずして、ロックを語ることはできないのだ。
ちなみに僕は何故かサントラ盤の"Quadrophenia"(1979)を所有している。これは青春映画の傑作、モッズ映画の定番「さらば青春の光」(原題はもちろん"Quadrophenia")のサントラである。というか、ロックオペラ"Quadrophenia"(1973)をモチーフにしてThe Whoがプロデュースしたのが映画作品’Quadrophenia’なのだ。すべてがロックという文化に繋がる、それこそがThe Who又はピート・タウンゼントの行き方なのである。ただ、、、キースはそんなピートの哲学的ロック道についていけなかったのか、ハチャメチャな生き方を貫いたまま78年に急逝してしまう。これもある意味でロック的なのかもしれないが。

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The Who "A Quick One"(1966)のレビューはこちら!
The Who "Live at Leeds"(1970)のレビューはこちら!
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by onomichi1969 | 2004-10-25 03:30 | 70年代ロック | Trackback | Comments(3)

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