Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent

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semスキン用のアイコン01 タグ:The Band ( 4 ) タグの人気記事 semスキン用のアイコン02

  

semスキン用のアイコン01 Bob Dylan "The Basement Tapes"(1975) semスキン用のアイコン02

  

2009年 11月 24日

a0035172_04028.jpg泣ける歌を「泣き歌」という、らしい。
最近、年をとって涙腺がゆるんだのか分からないけど、どうも涙もろくなってきたような気がする。
先日もある歌を聴いていたら、何となくジーンときて、涙があふれそうになった。

その歌は、'Ain't No More Cane'
The Bandの演奏である。

原曲は、トラディッショナルソングで、古くからのprison worker's songらしい。Bob Dylan "The Basement Tapes"(1975)に収録されている。The Bandの4人のボーカリストが順番にうたいつなぐ。最初がリヴォン。2番目がロビー・ロバートソンの珍しいソロ。3番目がリックで、4番目がリチャードだ。泣きどころは、、、各自のソロとコーラス、、、やっぱり全部かなぁ。

彼らの声は、それぞれにイメージを喚起させる。リチャードは、頑丈な作りの古い農家。リックは、甘えつつ、抗う、アンビバレンツで子供のようなエキセントリックさ。リチャードは、痛みと闇、魂の芯、零れ落ちる純粋さ、外見は薄汚れた天使。彼らの織り成すコーラスは、声とイメージが僕らの記憶とない交ぜとなって重複され、その響きは倍音となる。人種や世代を超えた原型という郷愁の響き。それは確実に僕らの琴線を揺らす。

'Ain't No More Cane'は、The Bandのコーラスの魅力と、リヴォンのマンドリン-スタイルの音が楽しい名曲である。決して悲しい曲調ではないけど、何故か泣ける。僕の中では、彼らのNo.1ソングである。



ライブバージョン@Woodstock'69も渋い。

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by onomichi1969 | 2009-11-24 00:51 | 70年代ロック | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 The Band "Moondog Matinee"(1973) semスキン用のアイコン02

  

2006年 12月 10日

a0035172_1110934.jpg"Moondog Matinee"(1973)は、ザ・バンド、世紀の傑作ライブアルバム"Rock of Ages"(1972)の後に出されたオリジナルアルバムであり、全曲ロックンロールやR&Bのオールディーズの名曲に彩られたカバー集である。次作の"Northern Lights-Southern Cross"(1975)が復活作であり、後期の傑作という位置づけである為、本作は言ってみればリハビリ的な、ちょっとした息抜きのような感じとして見られがちである。
しかし、このアルバムは形こそカバー集ではあるが、ザ・バンドの歩みには欠かすことの出来ない彼らのオリジナルであり、血と肉であり、改めて言うまでもなく、彼らの重要な作品、大傑作なのである。まぁ彼らのアルバムは全て傑作であるので、それはもう言わずもがなではあるのだが。

オリジナルアルバムの流れから言うと、初期2作が優れた楽曲とコンセプチュアルな流れで構成された完成度の高い作品で、世間的にも最大級の賞賛を浴びたのに対し、その次に発表した2作はあまり芳しくない評判で、ロビーの作曲能力もここまでか、などと言われていた(らしい)。確かに初期2作のアコースティックでウッディーな魅力は時代と共に失わざるを得ない運命であっただろうし、楽曲の方もマンネリ化は避けられず、それが楽曲自体の良質な印象を薄くしているのかもしれない。その芳しくないオリジナル2作の後に発表したのがカバー集というのがいかにもというか、あまりにもバンドの内実を示しているようであるが、このカバー集はやはりバンドにとってみても優れたオリジナル作品群の一部であり、彼らのバンドとしてのスタイルと精神を確実に内包している傑作なのである。そして、このアルバムは次作の集大成的傑作である"Northern Lights-Southern Cross"(1975)に確実に繋がり、ここでの素晴らしい楽曲群と3人のボーカリスト達の熱唱への明らかな布石となっている。

そう、僕の言いたいことはこういうことだ。ザ・バンドは楽曲面では2作目以降、ロビー・ロバートソンに支えられているし、後期は特にロビーのバンドというように見られることが多い。(まぁ実際のところそうだったのだろうが) しかし、3人のボーカリストは健在であるのだ。僕にしてみれば、"Moondog Matinee"や"Northern Lights-Southern Cross"は、レヴォンとリックとリチャードのボーカルが冴え渡る、そういう輪郭のはっきりしたアルバムであり、そういう意味での傑作なのである。
特に"Moondog Matinee"は古の名曲を扱った全編カバー集であるが故にその思いは強い。もちろん"Third Man Theme"のようなトラッドなインストナンバーで聴かせる音楽的一体感もバンドの大きな魅力ではあるが。

まぁ、四の五の言わずにリチャードの3. Share Your Love、7. Great Pretender 、リックの10. Change Is Gonna Come を聴いてみればよい。素晴らしい、、、(リックのアウトテイクバージョンCrying Heart Blues もいい!) ひびきのあるうたを聴かせることができる、うたごごろをもった希代のボーカリスト2人(レヴォンのロックンロールもいいけどね) こころが震える、なみだが溢れる、うたを聴くだけでそんな感情を抑えることができなくなる、そんなボーカリストは他にブライアン・ウィルソンやジャニスなど数える人しかいない。そんなうたうたいが2人もいるんだから、このバンドはすごいじゃあないか。
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by onomichi1969 | 2006-12-10 10:57 | 70年代ロック | Trackback(2) | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 ラスト・ワルツ semスキン用のアイコン02

  

2004年 11月 13日

a0035172_084798.jpgザ・バンドのラストライブのドキュメンタリーフィルム。監督はマーチン・スコシージ。僕はダンコのバラードが大好きで、「It makes no difference」の歌い出しのところなんか映像で観るとしびれるんだなぁ。ゲストも最高。ヴァン・モリソンの変なおっさんぶりも、ニール・ヤングのおたく青年っぽい感じも、Dr.ジョンも、ディランも何もかも素晴らしい。ロビー・ロバートソンとクラプトンのギターバトルもいい。(クラプトンと比べると改めてロビーのギターソロの味が分かるのだ)同名CDは永遠不滅のライブアルバムだと思う。 (2002-01-17)



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by onomichi1969 | 2004-11-13 23:55 | 音楽の映画 | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 The Band "Rock of Ages [Deluxe Edition]"(1972) semスキン用のアイコン02

  

2004年 11月 13日

a0035172_15231084.jpgThe Band "Rock of Ages"(1972) は、奇跡的なライブアルバムである。The Bandのライブアルバムといえば、"Before the Flood"(1974)や"The Last Walts"(1978)もある。それぞれ特徴を持った素晴らしいアルバムであるが、彼らの演奏が最も充実しており、バンドのピーク時のライブをパッケージした"Rock of Ages" は、やっぱり奇跡的なアルバムだ。特に"King Harvest"や"Across the Great Divide," "The Weight" でのコーラスワークは、彼らの充実したバンド力だからこそなせる至高の技であろう。2001年発売の[Deluxe Edition] には、"I Shall Be Released"やディランとの共演"Like a Rolling Stone" も追加され、これもまた素晴らしい。特に"I Shall Be Released" は、"Before the Bleed"や"The Last Walts" でのリチャードマニュエルの声に不満があった僕としては、今までで一番完璧な"I Shall Be Released" だと思っている。<一点だけ難を言えば、リックの調子が今ひとつの曲があることか。。。>
確かにこのアルバムにはライブ特有の疾走感に乏しい面はある。それは各曲がかなりテンポアップしたライブ感覚溢れる"Before the Bleed"と比べればよく分かる。"Rock of Ages[Deluxe Edition]" でディランとの共演が4曲も追加されたことにより、The Band単独ライブという特徴もなくなった。しかし、"Rock of Ages" は、その奇跡的なライブ空間を体験できるという所以により、僕にとって特別なアルバムなのである。
先ほどから奇跡、奇跡とうるさいかもしれないw それがそう簡単には使えない言葉というのもよく分かっているけど、このライブアルバムを前にして僕はやはり「奇跡」という言葉を使わざるを得ないのだ。
The Bandの音楽の魅力は、生々しく瑞々しいコーラスと演奏のアンサンブルにある。そこに漂うのはある種の情緒であり音楽的ソウルなのだ。そんな魅力を引き出すのに、The Academy of music, NY という音楽の殿堂とそこに集う観客たちの姿勢は最適だったろうし、実際、このアルバムに漂う静謐な間合いは、1971年の大晦日という時期と相まって、一種独特の神聖な雰囲気をみせるのだ。彼らの今回の演奏はライブとしては実にゆったりとしたものだし、演奏を支えるホーンセクションも絶妙な引き加減を見せる。コーラスワークは生声ゆえの溢れるような情感を湛え、リチャード、レヴォン、リックの3人の響きある歌声が静謐さの中で最高の掛け合いをみせる。僕らはそんな奇跡的な空間の中に広がる彼らの声と演奏にただただ痺れるのである。
1971年、NY 14th streetの大晦日。The Academy of musicに音楽の神様が降臨し、The Bandのライブは、真の意味でRock of Agesになった。これはまさに「NY14丁目の奇跡」なのである。

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The Band "Moondog Matinee"(1973)のレビューはこちら!
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by onomichi1969 | 2004-11-13 15:25 | 70年代ロック | Trackback(1) | Comments(3)

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