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semスキン用のアイコン01 Bon Jovi "Crush"(2000) semスキン用のアイコン02

  

2007年 08月 04日

a0035172_1637185.jpg今回はボン・ジョヴィである。
僕がボン・ジョヴィを知ったのは、彼らのファーストアルバムでのスマッシュヒット『夜明けのランナウェイ』からである。それから2ndアルバムの”Tokyo Road” と続くが、全米で殆ど売れなかったわりに、日本では結構話題になったと記憶する。それは、ボーカルのジョン・ボン・ジョヴィとギターのリッチー・サンボラという日本人好みのイケメン・フロントマンのアイドル的人気に支えられていたからだろう。当時、ボン・ジョヴィは、僕らの中ではアイドル系のヘヴィ・メタル・バンドという一種特異な位置づけにあり、日本での人気が高いという点では、G.I.オレンジと似たようなイメージであった。(まぁG.I.オレンジと違って、日本オンリーでなく、全米でもちゃんと売れていたが。。。)
ところが、3rdアルバム”Slippery When Wet”(1986)<当時は『ワイルド・イン・ザ・ストリート』という邦題の方が一般的だった>が全米でNo.1となり、シングル”You Give Love A Bad Name”と”Livin' On A Prayer”も大ヒットするにおよび、その捉え方も一変する。アルバムは全世界で3000万枚の売り上げを記録し、ボン・ジョヴィは日本だけでなく、全世界のアイドルとなったのである。その後の4th”New Jersey”(1988)も2曲の全米No.1を獲得し、その地位を完全に確立した。

僕らにとって、ボン・ジョヴィの成功物語は、確かにリアルタイムの出来事であり、日本で人気が先行したという例で言えばクイーンと同じで、なんとなく特別な思い入れがないこともない、が、如何せん当時の洋楽ファンにとって、ボン・ジョヴィはあくまでHR/HMバンドでありながら、あまりにもポップよりすぎて、中途半端なアイドル系のヘヴィ・メタル・バンドというイメージを拭えず、そのジャンルへの拘りが彼らを正統に評価する足枷となっていたように思う。

僕の場合、1988年以降、洋楽の世界から遠ざかった為、ボン・ジョヴィのイメージはずっと上記のようなままであった。90年代にベスト盤”Cross Road”(1994)を買ったものの、とくに熱心に聴くこともなかった。(ただ、カラオケで”You Give Love A Bad Name”と”Livin' On A Prayer”、”Always”、”Bed of Roses”はよく歌った。。。)

最近になり、彼らのその後のアルバム”These Days”(1995)、”Crush”(2000)を聴いた。

80年代、ハードロックはNWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)という流れの中でAC/DCやデフ・レパード、ヴァン・ヘイレンがメジャーシーンで活躍するようになり、HR/HMというジャンルを確立する。しかし、ロックのポップ化、大衆化という時代的な趨勢の中で、それはあまりに先鋭的な一般化(変な言葉だけど)でしかなかった。80年代中期より、LAメタル系のバンドが多く出てくるが、それはとてもマニア的な受け取られ方だったのである。(実際、MTVの中でもヘヴィ・メタル・マニアは別ジャンルだった) 86年にブレークしたボン・ジョヴィも当初はそんなマニア向けのバンドからの出発だったのである。先鋭的な一般化というべきマニアの中のアイドル的大衆バンド。それが当時のボン・ジョヴィの特異的な位置づけだったというのは先に述べた。
しかし、彼らがスマートだったのは、その位置づけをより普遍的なもの、ロックそのものへと確実にシフトしていったことである。90年代、オルタナやグランジ、ダウナー系という流れの中で、HR/HMはその先鋭的な位置づけを失い、ロックという大きなジャンルに易々と飲み込まれることになる。それは必然的な時代の流れであり、多くのHR/HMバンドが消滅していく中、ボン・ジョヴィは自らのポジションをシフトすることにより、うまくその流れに乗ったわけだ。

”These Days”(1995)も”Crush”(2000)は素晴らしいアルバムだと思う。
特に”Crush”(2000)は、名曲It's My Lifeから始まり、新しい時代のロック調と言うべき新境地 Say It Isn't So、彼ららしい叙情溢れるバラード Thank You for Loving Me、Two Story Town、Next 100 Years、Just Olderに繋がる(昔で言うAサイドの)流れはかなり聴き応えがある。そこにはもう80年代のアイドル系のヘヴィ・メタル・バンドというイメージはない。楽曲的にもクロス・オーバー化され、バラエティに富んだつくりとなっており、時にシンプルに、ハードに、様々な音楽的エッセンスを効果的に取り入れたサウンドは貫禄十分である。その他、バラードのSave the Worldなども彼ららしい真面目な味わいがあってよい。

というわけで、最近はとても素直な気持ちでボン・ジョヴィを聴いている。彼らも相応に年を取ってきたわけで、その年輪の重みが楽曲にも反映され、メロディにも味わいが出てきているように思う。ジョンの声もよく響くようになった。
そして、もちろん、僕自身も同じように年をとっており、とてもシンプルに彼らの曲を味わえるようになったのだろう。たぶん。
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by onomichi1969 | 2007-08-04 16:54 | 00年代ロック | Trackback(1) | Comments(5)

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