Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent

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semスキン用のアイコン01 タグ:プログレハード ( 14 ) タグの人気記事 semスキン用のアイコン02

  

semスキン用のアイコン01 STYX "Cornerstone"(1979) semスキン用のアイコン02

  

2008年 11月 15日

a0035172_125381.jpgプログレ・ハードの流れでもうひとつ、、、と言えば、あとはこのジャンルの本質的な元祖となるSTYXだろう。
そのSTYXの最高傑作と言えば、80年代ロック黎明期の代表作であると共に、70年代ロックの終焉を象徴する金字塔的なアルバム"Paradise Theater"(1981)ということになるか。それについては以前にレビューしたので、今回は、その前章ともいうべき名作"Cornerstone"(1979)を取り上げたい。

STYXは、70年代初頭、プログレ・バンドとしてスタートし、独特の構成力から長大な曲を得意としていたが、徐々にポップ色を取り入れて、シングルヒットを獲得しつつ、いわゆるプログレ・ハード的な音楽を確立する。その達成はボストンやカンサスに先立つと言われている。
STYXのポップ路線はデニス・デ・ヤングの主導によるものであるが、ある意味で転機となったのはトミー・ショウの加入と言われる。トミー・ショウがその存在を印象付けたのは、"Pieces of Eight"(1978)からだろう。このアルバムはプログレ風のコンセプチュアルな要素を取り入れながら、ポップでロックでフォーキーなトミーの曲が出色であった。
そして、その流れもあってか、次作"Cornerstone"(1979)では、いきなりトミーの曲 Lights がトップを飾り、アルバムの中でも彼の曲が4曲を占めることになるのであるが、このアルバムから全米No.1になったのはデニスの超ポップ・バラード Babeであった。前作ではプログレ風な楽曲に拘ったデニスであったが、トミーに対抗するが故に彼自身がすっかりポップ路線に嵌ってしまったわけだ。まさに彼のスペーシーでポップの味わいはこのアルバムにこそ極まっているといっていい。プログレ・ハードという括りでありながら、このアルバムは、デニスとトミーのポップ対決とでも言うべ様相をみせる。デニスはBabeとFirst time。対するトミーにはLightsとLove in the Midnightである。
ここで勝利したのはおそらくデニスである。故に次作として、コンセプチュアル且つポップでスペーシーな傑作"Paradise Theater"(1981)が生まれるに至る。デニスはトミーの影響を最大限に受けながら、その要素を自らに取り込み、彼自身の80年代サウンドを確立したのだ。ちなみにトミーの曲はこのコンセプチュアル・アルバムの中で2曲のみとなる。

STYXは、プログレっぽい構成力をポップに表現できるところが最大の魅力である。ディテールよりもコンセプト。技術よりも構成力である。それは結局のところ、デニス・デ・ヤングという個性に集約されていく。特に"Paradise Theater"は、トミーのポップさやジェームズ・ヤングのハードサウンドが脇を固める中で最も光るのはデニス・デ・ヤングという主旋律で、いわゆる三頭体制が三位一体となった瞬間だったのである。
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by onomichi1969 | 2008-11-15 01:03 | 70年代ロック | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 Kansas "Point of Know Return"(1977) semスキン用のアイコン02

  

2008年 11月 10日

a0035172_144244.jpg70年代中期のボストンの登場とほぼ時期を同じくしてアメリカン・プログレ・ハードの隆盛に一役買ったのがカンサスである。カンサスとボストンは同じく地名を冠したバンドということもあって、この2つのバンドは並び評されることが多いが、音楽的言えばカンサスの方がいわゆるイギリス系のプログレッシブ・ロックに近い。ポップでハード一辺倒のボストンと違い、ロックのシンフォニーとでも言うべき壮大さとある種のキャッチーさ共存しており、プログレとハードロックが融合しつつ、微妙にポップな演奏も聴かせる。Dust In The Wind(すべては風の中に)などのミニマルなヒット曲があるのも特徴である。ある意味でアメリカン・プログレ・ハードという名称はカンサスにこそふさわしいかもしれない。

メンバーにバイオリンを含むのもこのバンドならではの構成と言える。それもバイオリンをストリングス的に用いるのではなく、ギターやキーボードと同じようにあくまで主旋律でフューチャーされる。2人のギター、2人のキーボード、そしてバイオリンのアンサンブルである。プログレ風の構成力とアンサンブル。そこにハードロック的な味わいが加わる。

アルバムとしては、"Point of Know Return"(1977)『暗黒への曳航』が代表作となろうか。表題曲はプログレとハードポップを融合したようなキャッチー且つ壮大な名曲。そして大ヒットしたDust In The WindやNobody's Homeがポップな色合いを担う。

カンサスというのはある意味で中途半端なバンドだったかもしれない。故に他のプログレ・ハードと呼ばれるバンド、ジャーニーやSTYX、ボストンのように80年代にブレークする産業ロック的な流れには完全に乗りそこなったといえる。カンサスはある意味で典型的な70年代のバンドであり、そのスタイルに固執するが故に時代を超えることができなかったのだと思う。良くも悪くも。。
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by onomichi1969 | 2008-11-10 02:24 | 70年代ロック | Trackback | Comments(2)

semスキン用のアイコン01 TOTO "TOTO IV"(1982) semスキン用のアイコン02

  

2008年 11月 05日

a0035172_1211289.jpg本エントリーも便宜上、プログレ・ハードに分類しているが、TOTOほどひとつのジャンルに括れないバンドもないだろう。それはTOTOの特徴が拡散する多様な音楽性と高い技術に裏打ちされたディテールにこそあるからだと思う。
TOTOというグループが80年代ロックを最も象徴しているバンドでありながら、他の産業ロック系のバンドと違い80年代という枠に固着化できないのはその特徴所以である。彼らの存在なくして、80年代の音楽的トレンドは語れないが、その作品は高い技術と音楽性故にトレンドを超えた根強い支持を受け続けているのである。
TOTOは、メンバーそれぞれが元々腕っこきのセッションミュージシャンであり(ながら同級生というすごさ!)、ボズ・スキャッグスの名盤『シルク・ディグリーズ』のレコーディング・セッションが母体となって結成されたというのは有名な話である。その影響もあって、彼らの1st"TOTO"(1978)はAOR的な色彩が強いが、彼らの音楽的エントロピーは拡散しており、アルバムは多様な楽曲センスと多彩な音楽的技術を軽々と発揮した傑作といえる。2nd"Hydra"(1979)は一転して当時流行のプログレ・ハードに拘ったコンセプチュアルな内容である。これも彼らの特徴である多様で多彩な音楽性をプログレ的な味付けで達成した作品で、重厚な構成でありながら作品自体を軽々と作り上げてしまったかのような軽快感が印象的である。
3rd"Turn Back"(1981)は前回の肩肘張った構成から、今度は少し力を抜いたバンドサウンドで、これがなんというか無個性でミニマルで、ある意味でTOTOというバンドの80年代的な無臭性を印象付ける作品となっている。
そして、彼らの最高作と言われるのが4th"TOTO IV"(1982)である。この作品は彼らが「いっちょ、ヒットアルバムでも作ってやっか」的な感じで仕上げたであろう、これまで以上にポップなヒットチューンで構成されているのが特徴である。まずは名曲Rosanna、この曲ほど彼らの多様性を印象付ける曲はないだろう。ジェフ・ポーカロの16ビートシャッフルに乗せ、スティーブ・ルカサーの多彩なギターが炸裂、スティーブ・ポーカロのスペーシーなシンセサイザーに、デビッド・ペイチのジャズ・ライクなエレクトリック・ピアノが共存する。ボーカルはルカサーとボビー・キンボールのハイトーンボイスが交互にソロをとり、ペイチのコーラスが被さる。ポップな曲調の中に小宇宙の如き彼らの音楽的多様性を内包しているのが大きな特徴で、高度に統制されたアンサンブルとコーラスは正に絶妙であり、聴けば聴くほど驚きに満ちた楽曲である。
その他、I Won't Hold You BackやAfrica、It's a Feelingなど、このアルバムのひとつひとつの曲にはくっきりとした輪郭があり、多様でポップな彩りがとても豊かである。それぞれ、ルカサー、ペイチ、スティーブ・ポーカロの曲でもあり、その個性は見事に分散している。個人的にはハードさが特徴的なAfraid of Loveも好きな曲である。
"TOTO IV"は1982年度グラミー賞で最優秀アルバム賞など6部門を独占し、その年の象徴的なロックアルバムとなると共に、80年代プログレ・ハードのひとつの到達点として、またAORの傑作アルバムとして燦然と輝く名盤の地位を獲得する。その特徴は繰り返すようだが、拡散する多様な音楽性と高い技術に裏打ちされたディテールにある。構成力よりもアンサンブルであり、主題よりもディテールである。それは80年代という時代の特徴と重なりつつ、定型化した80年代サウンドの典型となっていく。(次作5th"isolation"(1984)も良し)
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by onomichi1969 | 2008-11-05 01:55 | 80年代ロック | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 Boston "Boston"(1976) semスキン用のアイコン02

  

2008年 11月 02日

a0035172_1017828.jpg80年代ロックの潮流を作ったのが70年代中期に興ったロックの大衆化と呼ばれるムーブメントであるという。そのムーブメントの破壊的な遂行者がパンク・バンドであったわけだが、より穏便でポピュラリティの側からの変革者として代表格に挙げられるのが、ブルース・スプリングスティーンの『明日なき暴走』であり、ボズ・スキャッグスの『シルク・ディグリーズ』であり、ピーター・フランプトンの『カムズ・アライブ』、キッスの『地獄の軍団』、そしてボストンの『幻想飛行』だったりするわけだ。これらのアルバムはアメリカンロックのひとつのターニングポイントとして、70年代の記念碑的なアルバムと捉えられる。
70年代以降に志向されたハードロックの難解化、様式化という流れ、肥大化したプログレッシブ・ロック、内省化したフォーク&カントリーというジャンルに強烈なストレートパンチをかましたのがボストンの『幻想飛行』(Boston "Boston"(1976))だったといえる。このアルバムの登場は、ポピュラリティから乖離したプログレを瓦解させ、その後の産業ロックという流れの先駆けとなると共に、70年代的なロックをひと括りにして葬り去るだけのストレートでポップな威力を持っていたのである。ボストンの音楽はプログレやハードロックというジャンルに囚われない、ポップという志向をハードというファンクションをもって横断することにより、膠着化したジャンルから軽やかに逸脱したロックであった。ボストンの音楽はその登場と共に新しいアメリカン・ロックの流れを形成し、スティクス、ジャーニー、TOTO、エイジアというフォローアーを生み出す。それはすぐにプログレハードとか、産業ロックとかいうレッテルを貼られて、ひとつのジャンルとして改めて括られることになる。このようにして80年代のロックは定型化していくのであるが、そもそも80年代はサブカルチャーが大衆化し、浸透すると共に、改めて定型化した時代なのだ。

さて、ボストンの『幻想飛行』である。僕は以前、"Don't Look Back"(1978)をレビューした時に『幻想飛行』についても少し触れたので、ここでは敢えて繰り返さないが、とにかくアルバムとして楽曲、構成のクオリティが高く、ポップセンスが本質的であるが故に現代からみても全く古びない素晴らしい作品だといえる。このアルバムは今でも売れ続けていて、アメリカだけでも1700万枚のセールスを記録しており、(発売当時は100万枚である) アメリカンロックの歴史的名盤といっていいだろう。

『幻想飛行』という題名は、おそらく1stチューンの"More Than Feeling"(『宇宙の彼方へ』)の別名であり、曲そのもののイメージを敷衍することによって付けられたものであろう。その題名通りに、このアルバムにはロックが目指すべき幻想がとてもわかりやすい物語とメロディによって提示されている。それはシンプルに僕らの情動に響く、それこそがポップの本質的な味わいであり、彼らのサウンドなのである。

2ndアルバム"Don't Look Back"(1978)、3rdアルバム"Third Stage"(1986)、4thアルバム"Walk On"(1994)も同様に素晴らしい。そして一貫している。76年に生み出されたアメリカン・プログレ・ハードで産業ロックなボストン・サウンドが20年の年月を超えて一貫しているところが、このバンドのまたすごいところである。おそらく、90年代以降にボストンの奏でるポップ・サウンドが現代の若者達にどれほど響くものなのかは分からないが、一貫しているが故にその音楽は時代の波間に突如として顔を出す可能性もある。作品の質は孤高で、その音楽は堂々と聳えているのである。
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by onomichi1969 | 2008-11-02 10:29 | 70年代ロック | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 Journey "Escape"(1981) semスキン用のアイコン02

  

2008年 11月 02日

a0035172_1134077.jpg80年代ロックの代表的なバンド、ジャーニーの大ヒットアルバムである。1980年のベストアルバムがREOスピードワゴンの『禁じられた夜』ならば、1981年は『エスケイプ』である。同じく全米No.1を獲得、全世界で1000万枚以上を売り上げた。
個人的には、彼らの作品の中で、グレッグ・ローリーのボーカル曲もある"Infinity"(1978) 『インフィニティ』が好きであるが、よりキャッチーでいわゆる産業ロック的な路線を確立した『エスケイプ』こそが彼らの代表作だろうと思う。
このアルバムからは、ドント・ストップ・ビリーヴィン Don't Stop Believin' 、クライング・ナウ Who's Crying Now、オープン・アームズ Open Arms が大ヒットする。それぞれに今でもCMやTV挿入歌、カバー等でお馴染みの名曲達である。
特に"Open Arms"はマライア・キャリーのカバーでも有名で(僕らの世代からはこういうと文句が出そうだが)、僕はこっちのマライア・バージョンも結構好きである。

『エスケイプ』は、スティーブ・ペリーと新しく加入したジョナサン・ケインが中心となり、ニール・ショーンのギターをフューチャーしつつ、メロディアスなナンバーを揃えて、80年代ロックの流れを彼らなりに確立したアルバムであり、彼らの最高傑作となる。アルバムとしても1曲1曲を際立たせたヒット曲志向は当時のMTVの潮流にフィットし、彼らのPVも盛んにローテーションされた。それ以後、彼らはMTVを否定し、PVを製作しないという手段を選ぶが、彼らの音楽を支持した層こそがMTV世代であったことを考えればそれは無謀な選択であり、結局のところ、その方針を打ち出した次作"Raised on Radio"(1986)は前作ほどの売れ行きには到底至らなかった。そのことが遠因となってかバンドは活動停止状態となる。1996年に一時的に復活するが、中心人物だったスティーブ・ペリーも脱退。その後の停滞をみれば、やはり彼らも80年代という時代に焼き付けられた典型的な80年代ロックなバンドと言えよう。
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by onomichi1969 | 2008-11-02 01:22 | 80年代ロック | Trackback(1) | Comments(2)

semスキン用のアイコン01 REO Speedwagon "Hi Infidelity"(1980) semスキン用のアイコン02

  

2008年 11月 01日

a0035172_23472761.jpg僕らの世代にとって、REO Speedwagonといえば、80年代中期忘れじの名曲"Can't Fight This Feeling"(『涙のフィーリング』)である。この曲や"In My Dreams"(『涙のドリーム』)』、"I Don't Want to Lose You"(『涙のルーズ・ユー』)、"Here With Me"(『ヒア・ウィズ・ミー』)といったいかにも80年代と言うべきキャッチーなバラード(名曲!)がとても印象深い。彼らのベスト盤"The Hits"(1988)『ヒッツ』はシカゴやエア・サプライのベストと共にエイティーズの必須ベスト盤と言っていいだろう。ちなみに、、、邦題に涙、涙って、なんとかの一つ覚えか、、、(涙)

ちょっと前に映画『ラブソングができるまで』でREOスピードワゴンがすっかり80s懐メロバンドとして小馬鹿にされていた(アダム・アントと同じ扱い!)のにはちょっとショックだったけど、今のアメリカ人にとって、このバンドは80年代という時代に焼き付けられた、ある意味で忘れがたい、一世を風靡したからこその印象深さがあるのだろう。
REOスピードワゴンが長い下積みの時代(結成が1968年!)を経て、大ブレークしたのが1980年に発売された傑作"Hi Infidelity"(『禁じられた夜』)からである。『禁じられた夜』は全米で15週連続No.1を記録し、最終的に1000万枚以上を売り上げて、80年の年間ベストアルバムとなる。まさに80年代ロック幕開けの年を象徴するロックバンドがREOスピードワゴンだったわけだ。いわゆる産業ロックの幕開けである。

彼らのアルバムとしては、先に挙げたベスト盤と共に、『禁じられた夜』が定番中の定番だろう。このアルバムには彼らのベスト盤から何故か漏れてしまった名曲『涙のレター』(涙シリーズのオリジン)や『フォロウ・マイ・ハート』、『タフ・ガイズ』などのキャッチーなポップチューンが並ぶ。このアルバムの楽曲の質の高さは、彼らが単なるアメリカンロックなライブバンドではなく、稀代のメロディメーカーであることを如実に示していると言えよう。全曲がとてもポップで聴きやすく、爽やかで、それでいてロックしている。まさに80年代という時代の風をロックに取り入れて大成功したバンド。だからこそ80年代という時代に焼き付けられ、見事に殉死してしまったともいえる。
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by onomichi1969 | 2008-11-01 23:59 | 80年代ロック | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 Boston "Don't Look Back"(1978) semスキン用のアイコン02

  

2007年 07月 22日

a0035172_0513424.jpgボストンと言えば、やはり衝撃のファーストアルバム”Boston”(1976)『幻想飛行』を取り上げるべきだろう。
その象徴たる”More Than a Feeling”は何度聴いても素晴らしい名曲だ。「ボストン以降」という言葉もあるように、彼らの登場はアメリカン・プログレ・ハードとでも言うべきひとつのジャンルを確立させ、ボストンの大ヒットという流れの中で、以降のカンサス、ジャーニー、スティクスといった一連のバンドもその音楽的方向性を決めていったのだろうと思う。音楽史的な意味でも彼らのファーストは、70年代中期のピストルズやブルース・スプリングスティーン、ボズ・スキャグスのアルバムと並び、ジャンルは違えどロック史のターニング・ポイントに位置づけられる、80年代への道筋を示す重要な作品であろう。と同時に、当時のヒットシーンの中では、ピーター・フランプトンやフリートウッド・マックの大ヒットアルバムによって象徴されるロックのメジャー化、大衆化、商業化の代名詞でもあったのである。

しかし、僕が洋楽を聴き始めた1984年頃、ボストンは完全に過去のバンドであった。1978年の2作目以降全くアルバムを出していなかったのだからそれも当然のことであったが、ジャーニー、スティクス、フォリナー、TOTO等が活躍していた当時、ボストンの作品は、僕らにとって、ジャンルのパイオニアでありながら最後に行き着くべき歴史そのものだったのである。

僕にとってボストンのアルバムは1st”Boston”(1976)と2nd”Don't Look Back”(1978)に尽きる。(というかそれしか知らない) これら2作品は完全に地続きのアルバムである為、どちらのアルバムが良いかなどと言う問いはあまり意味がない。
。。。と言いつつ、ここでは、”Don't Look Back”(1978)を取り上げてみた。

冒頭を飾る”Don't Look Back”は、”More Than a Feeling”と並ぶ名曲である。特に出だしのギター音は、エイジアの”Heat of the Moment”と共に僕らの琴線に響く必殺のフレーズである。また、”Don't Look Back”はアルバムを超えた”More Than a Feeling”の続編でもある。アルバム自体も2つでひとつの作品のようなものだから、1stアルバムの唯一の不満とでも言うべき純然たるバラードの不在も2ndの”A Man I'll Never Be”という大作の存在によって解消されてしまうのだ。
分厚くて温かみのある独特のギターサウンドと華麗なコーラスワーク、時に声と音が一体と化し、その空間的広がりが僕らの想像力をかき立てる。まさにスペーシー・サウンドである。その手触りもまたロックの新しい可能性のひとつだった。

やはり聴くならば、1st⇒2ndと続けてかけたい。どの楽曲も聴き応え十分の作品ばかり。独特のギターサウンドもバラエティにも富んでいるし、それでちょうどお腹いっぱいくらいなのだ。

"Something About You"や"Let Me Take You Home Tonight"も素晴らしい曲だし!
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by onomichi1969 | 2007-07-22 01:08 | 70年代ロック | Trackback(1) | Comments(2)

semスキン用のアイコン01 Asia "Asia"(1982) semスキン用のアイコン02

  

2007年 06月 29日

a0035172_0424889.jpg80年代初期のプログレ・ハードにおけるひとつの頂点がエイジアだった。
それは、スーパーグループとしてのエイジアであり、全世界で1500万枚のセールスを記録したファースト・アルバムAsia(『詠時感~時へのロマン』)であり、全米No.1の大ヒットシングルHeat of the Momentであった。

今でもHeat of the Momentのイントロのギター音を聴くだけで痺れるのは、世代的な影響のせいだろうか。
単純化されポップ化されたプログレ。イエス、EL&P、キングクリムゾンの主力メンバーが奏でるヒットソング。そこに70年代の幻影は微塵もなく、正に80年代的ポップ&ハードを象徴した音楽だった。エイジアは、一夜にして、プログレ・ハードの代表格となり、金字塔となった。

しかし、その音楽はポップという名の時代の息吹を感じさせると共に、ある種の決意と相応の輝きに満ちていると僕は思う。プログレ黄金期の主力メンバー達による作品だからこそ感じる時代への確信性。正に80年代初期である。その音は今でも(というか今だからこそ)とても新鮮に感じる。
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by onomichi1969 | 2007-06-29 01:05 | 80年代ロック | Trackback(1) | Comments(2)

semスキン用のアイコン01 Foreigner "4"(1981) semスキン用のアイコン02

  

2006年 04月 30日

a0035172_2155568.jpg80年代ハードの定番中の定番である。70年代ハードロックの定型がLed Zeppelin Ⅳならば、80年代はForeigner 4(とTOTO Ⅳ)だ。
80年代初頭にはこの時代を象徴するような定番ロックアルバムが多く生まれるが、僕の中でForeigner "4"(1981)は、Journey "Escape"(1981)、Styx "Paradise Theater"(1981)、REO Speedwagon "Hi Infidelity"(1980)などに並ぶ傑作アルバムである。もう少し幅を広げれば王道Airplayも入れたい。そして(元を糾せばBostonの登場から始まる) この流れは、Asiaというスーパーグループ、そしてTOTO "Ⅳ"(1982)という傑作アルバムを生み出すに至り、グラミー賞受賞の栄誉とともにプログレ・ハード、或いはAORハードロックのひとつの幸福な果実として結実した。そしてその後、Def Leppardらの出現によって、その流れは微妙に移行していくのだ。(Night Rangerはがんばったけどね。。)

上に挙げたバンドの中でも、フォリナーはその名の通りイギリス人とアメリカ人の混成バンドだけあって、イギリス的なダークな味わいとアメリカ的な晴やかなハードさがうまくミックスされた彼ら独特のシャープな曲調を生み出している。
01 Night Lifeから02 Juke Box Hero、03 Break It Up、04 Waiting for a Girl Like Youの流れが特に素晴らしい。ハードロックの定番、02 Juke Box Heroは本家本元の切れ味。ゾクゾクするようなサビのフレーズがたまりませんナ。もちろんバラードナンバーも言わずと知れた定番中の定番、04 Waiting for a Girl Like You。この曲が流れると、思わずチークダンスを踊りたくなるって、ここはパブじゃないゾと。
とにかく、、、80年代ロックの白いカッターシャツ的な定番アルバム。
それがForeigner "4"(1981)、安心のブランドなのである。

<Juke Box Hero のライブ映像!> ←クリックすると始まるので音量注意!!
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by onomichi1969 | 2006-04-30 02:18 | 80年代ロック | Trackback(1) | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 REO Speedwagon "The Hits"(1988) semスキン用のアイコン02

  

2005年 08月 08日

a0035172_031942.jpg80年代を代表するアメリカンハードロック&ポップバンドといえば、REOスピードワゴンである。
そのREOのオリジナル代表作といえば、全米No.1ヒットとなった"Keep on Loving You"を含む"Hi Infidelity"(1980)、そして同じくNo.1ヒット"Can't Fight This Feeling"(「涙のフィーリング」)を含む"Wheels Are Turnin"(1984)で決まりだろう。
しかし、僕のお薦めは敢えて彼らのベスト盤である”Hits”(1988)なのである。
このアルバムは、彼らおなじみのヒット曲(但し、彼らの優れたポップチューン"In Your Letter"が入ってないのが残念!)の他、新曲2曲も素晴らしいので、とてもお得な1枚だ。

僕はこのアルバムの中の07 In My Dreamsが好きで、昔はよくこの曲だけを繰り返し聴いたものだ。
いわゆる80年代的なポップバラードの典型のような曲だけど、やっぱりこういう曲調というは僕らの世代にはとてもしっくりくるんだな。もちろんNo.1ソングの2曲も素晴らしい。

<In My Dreams のPV!> ←クリックすると始まるので音量注意!!

彼らは知られているように長い下積みの末に、ポップ路線を打ち出すことによって成功を得たバンドである。ケヴィン・クローニンのヴォーカルはとても情感に溢れており、彼らのポップな曲調にとてもマッチしている。あと、このアルバムには彼らの70年代の名曲やライブも含まれており、充実したバンドサウンドの一体感を味わうことができる。とても爽快感溢れるアルバムなのである。
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by onomichi1969 | 2005-08-08 00:33 | 80年代ロック | Trackback(1) | Comments(2)

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