Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent

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semスキン用のアイコン01 タグ:ハードロック ( 21 ) タグの人気記事 semスキン用のアイコン02

  

semスキン用のアイコン01 Heart "Heart"(1985) semスキン用のアイコン02

  

2007年 11月 17日

a0035172_11325953.jpg僕らの世代にとって、ウィルソン姉妹と言えば、アン&ナンシー・ウィルソンのHeartである。これが90年代になればブライアン・ウィルソンの2人の娘が急浮上してくるであろうが、確かに、ウィルソンズで、あの、お姉さんが少し太っていて、妹の方が痩せていて綺麗な感じの姉妹、、、と言われたら、どちらにも当てはまってしまうのがやっかいだ。。。でも、ロック界の美人姉妹といえば、やはりアン&ナンシーのハートで決まりである。

僕が初めて接したHeartのアルバムはその名も”Heart”(1985)である。このアルバムからは『What About Love?』(全米10位)、『Never』(全米4位)、『These Dreams』(全米1位)、『Nothin' At All』(全米10位)と全米No.1を含む4曲のトップ10ヒットが生まれる。続くアルバムの”Bad Animals”(1987)からも『Alone』(全米1位)、『Who Will You Run To』(全米7位)、『There's the girl』(全米12位)が立て続けに大ヒット。さらに”Brigade”(1990)からも『All I Wanna Do Is Make Love To You』(全米2位)、『I Didn't Want to Need You』(全米23位)、『Stranded』(全米13位)がヒットする。いずれのアルバムも200~500万枚の売り上げを記録した。
いわゆる復活Heart3部作である。この成功は当時売れっ子のロン・ネヴィソンをプロデューサーに迎えたことが大きいようだ 。彼はサヴァイバーやキッス、オジー・オズボーンを手がけており、典型的な80年代HR/HMの流れの人である。ポップでキャッチーなメロディを得意とし、ストリングスを駆使した定番バラードをシングルとしてうまく使うなど、売れ筋もよく知っている。("Brigate"は別のプロデューサーだけど、まぁ同じ路線の人)
彼女たちも後年この時代の売れ筋路線を否定的に言及しており、Heartのスタイルとしては賛否両論があるようだけど、僕自身はやはりHeartと言えばこの時代のハード&ポップなHeartのイメージが大きいので、スタイルの是非についてはなんともいえないが、好き嫌いを問われたら、「大好きだ」と即答する。
特に”Heart”(1985)の頃のアン・ウィルソンはとても綺麗で、『What About Love?』のアンの歌唱にはとても感心したし、そして、何と言ってもナンシーの歌う全米No.1ソング『These Dreams』である。彼女が妖艶に演じるPVは当時のヘヴィー・ローテで、彼女の派手なギターアクションと豊かに踊る胸元は今でも印象に残っている。もちろん、曲もいい。(今、YouTubeで観たけど、『Never』と『Alone』のPVも素晴らしかった!ピアノを弾くナンシーの後姿!!)

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彼女たちのデビューアルバム”Dreamboat Annie”(1976)を聴いてみると、当時のHeartがフォークロア的で、且つシンプルなハードロックを志向していることがよく分かる。ヒットした『Magic Man』や『Crazy On You』、『Sing Child』がなかなかよい。Led Zeppelin好きを公言し、ライブでも『Rock’n Roll』をオープニングチューンとする彼女達ならではの70年代ロックの良質な味わいがある作品である。

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そういえば、ナンシー・ウィルソンはキャメロン・クロウの奥さんとしても知られるが、キャメロン・クロウの脚本デビューとなった青春映画『初体験リッジモント・ハイ』で「女の子と付き合う時の5ヵ条」というのが出てきて、その最後に(これが一番重要だが)女の子とベッドインする時はLed Zepelin ⅣのA面をPUSH ON!というのがあった。これは実生活に根ざしたアドバイスだったのか。。。ちなみに『初体験リッジモント・ハイ』には憧れの女性役として、ナンシー・ウィルソンも出演している。(当時のロック少年にとって、ナンシーはすごく魅力的だったのである。キャメロン羨まし)

いずれにしろ、大ヒットを連発したHeartの3部作は80年代ロックのひとつの成果であったと僕は思う。そして、ナンシー・ウィルソンこそ、当時の僕らのロックンロール・アイドルだったのである。(70年代のライブ映像『Magic Man』でギターを爪弾くスカート姿のまだあどけなさの残るナンシーもよい。これは萌え~かな)

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by onomichi1969 | 2007-11-17 11:52 | 80年代ロック | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 Black Sabbath "Master Of Reality"(1971) semスキン用のアイコン02

  

2007年 10月 06日

a0035172_1684279.jpgブラック・サバスの代表作と言えば、2nd "Paranoid"(1970)、3rd "Master Of Reality"(1971)、4th "Vol.4"(1972)の3作であろう。重厚なギターリフ、うねるようなベース、シャープに切り裂くドラム、そして地底から響くように唸るボーカル。一般にヘヴィ・メタルの元祖とも呼ばれる彼らのスタイルが確立したのはこれらのアルバムである。歌詞にも黒魔術的な要素が散りばめられているが、楽曲に関しても魔術的、麻薬的な魅力に満ち満ちている。まさに一度病みつきになったら、否応なくハマってしまう音楽なのである。

僕も一時期、この麻薬にハマってしまったくちだが、特に"Master Of Reality"(1971)はよく聴いた。このアルバムはとにかく曲がすごい。オジーの悪魔のような呻きから始まる1曲目Sweet Leafでは、繰り返されるヘヴィー・リフが僕らの三半規管を狂わせ、平衡感覚を失わせるだろう。そしてAfter Foreverの遠くへ逝ってしまいそうなギター音は聴く者を彼方(彼岸)へと誘う。とても危険な曲なのでこれは心して聴かなければならない。さもなければ死神の大鎌によって簡単に魂の尾を切られてしまうだろう。この2曲だけでもう失神しそうな勢いであるが、つづくインストを挟んだChildren of the GraveとLord of This Worldは失神している人間に冷水を浴びせ、針の筵を強制するような焼き鈍し的拷問に近い味わいがある。その味わいは背徳に惹かれる悪魔の魅力と言っていい。Solitudeは一転してフォークロアなバラードソングであるが、その一瞬の心の安らぎは魂を浮遊させる。最後のInto the Voidは比較的スタンダードなヘヴィー・サウンドであるが、その唐突に訪れる終わりが聴く者に禁断症状を与えるようだ。

ブラック・サバスの音楽は、黒魔術そのものであり、聴く者の隣に『デス・ノート』のような死神を必然的に呼び寄せる。しかしそれは恐怖でも畏怖でもなく、非超越的なぎりぎりの人間的な営みであるが故の「死の常態化」とでもいうべきものである。それは儀礼である。死の儀礼。僕らはそのマージナルなメッセージと波動をただ素直に感じ入ればよい。だから心していれば、魂を奪われることはない。(当たり前だけど) そしてその波動は身体の奥底までしみいる。

"Paranoid"(1970)も"Vol.4"(1972)も素晴らしいアルバムである。しかし、さすがに3作続けて聴いたらちょっと身体に効きすぎてしまうかもしれないので、気をつけたほうがよい。
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by onomichi1969 | 2007-10-06 17:45 | 70年代ロック | Trackback(1) | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 Bon Jovi "Crush"(2000) semスキン用のアイコン02

  

2007年 08月 04日

a0035172_1637185.jpg今回はボン・ジョヴィである。
僕がボン・ジョヴィを知ったのは、彼らのファーストアルバムでのスマッシュヒット『夜明けのランナウェイ』からである。それから2ndアルバムの”Tokyo Road” と続くが、全米で殆ど売れなかったわりに、日本では結構話題になったと記憶する。それは、ボーカルのジョン・ボン・ジョヴィとギターのリッチー・サンボラという日本人好みのイケメン・フロントマンのアイドル的人気に支えられていたからだろう。当時、ボン・ジョヴィは、僕らの中ではアイドル系のヘヴィ・メタル・バンドという一種特異な位置づけにあり、日本での人気が高いという点では、G.I.オレンジと似たようなイメージであった。(まぁG.I.オレンジと違って、日本オンリーでなく、全米でもちゃんと売れていたが。。。)
ところが、3rdアルバム”Slippery When Wet”(1986)<当時は『ワイルド・イン・ザ・ストリート』という邦題の方が一般的だった>が全米でNo.1となり、シングル”You Give Love A Bad Name”と”Livin' On A Prayer”も大ヒットするにおよび、その捉え方も一変する。アルバムは全世界で3000万枚の売り上げを記録し、ボン・ジョヴィは日本だけでなく、全世界のアイドルとなったのである。その後の4th”New Jersey”(1988)も2曲の全米No.1を獲得し、その地位を完全に確立した。

僕らにとって、ボン・ジョヴィの成功物語は、確かにリアルタイムの出来事であり、日本で人気が先行したという例で言えばクイーンと同じで、なんとなく特別な思い入れがないこともない、が、如何せん当時の洋楽ファンにとって、ボン・ジョヴィはあくまでHR/HMバンドでありながら、あまりにもポップよりすぎて、中途半端なアイドル系のヘヴィ・メタル・バンドというイメージを拭えず、そのジャンルへの拘りが彼らを正統に評価する足枷となっていたように思う。

僕の場合、1988年以降、洋楽の世界から遠ざかった為、ボン・ジョヴィのイメージはずっと上記のようなままであった。90年代にベスト盤”Cross Road”(1994)を買ったものの、とくに熱心に聴くこともなかった。(ただ、カラオケで”You Give Love A Bad Name”と”Livin' On A Prayer”、”Always”、”Bed of Roses”はよく歌った。。。)

最近になり、彼らのその後のアルバム”These Days”(1995)、”Crush”(2000)を聴いた。

80年代、ハードロックはNWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)という流れの中でAC/DCやデフ・レパード、ヴァン・ヘイレンがメジャーシーンで活躍するようになり、HR/HMというジャンルを確立する。しかし、ロックのポップ化、大衆化という時代的な趨勢の中で、それはあまりに先鋭的な一般化(変な言葉だけど)でしかなかった。80年代中期より、LAメタル系のバンドが多く出てくるが、それはとてもマニア的な受け取られ方だったのである。(実際、MTVの中でもヘヴィ・メタル・マニアは別ジャンルだった) 86年にブレークしたボン・ジョヴィも当初はそんなマニア向けのバンドからの出発だったのである。先鋭的な一般化というべきマニアの中のアイドル的大衆バンド。それが当時のボン・ジョヴィの特異的な位置づけだったというのは先に述べた。
しかし、彼らがスマートだったのは、その位置づけをより普遍的なもの、ロックそのものへと確実にシフトしていったことである。90年代、オルタナやグランジ、ダウナー系という流れの中で、HR/HMはその先鋭的な位置づけを失い、ロックという大きなジャンルに易々と飲み込まれることになる。それは必然的な時代の流れであり、多くのHR/HMバンドが消滅していく中、ボン・ジョヴィは自らのポジションをシフトすることにより、うまくその流れに乗ったわけだ。

”These Days”(1995)も”Crush”(2000)は素晴らしいアルバムだと思う。
特に”Crush”(2000)は、名曲It's My Lifeから始まり、新しい時代のロック調と言うべき新境地 Say It Isn't So、彼ららしい叙情溢れるバラード Thank You for Loving Me、Two Story Town、Next 100 Years、Just Olderに繋がる(昔で言うAサイドの)流れはかなり聴き応えがある。そこにはもう80年代のアイドル系のヘヴィ・メタル・バンドというイメージはない。楽曲的にもクロス・オーバー化され、バラエティに富んだつくりとなっており、時にシンプルに、ハードに、様々な音楽的エッセンスを効果的に取り入れたサウンドは貫禄十分である。その他、バラードのSave the Worldなども彼ららしい真面目な味わいがあってよい。

というわけで、最近はとても素直な気持ちでボン・ジョヴィを聴いている。彼らも相応に年を取ってきたわけで、その年輪の重みが楽曲にも反映され、メロディにも味わいが出てきているように思う。ジョンの声もよく響くようになった。
そして、もちろん、僕自身も同じように年をとっており、とてもシンプルに彼らの曲を味わえるようになったのだろう。たぶん。
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by onomichi1969 | 2007-08-04 16:54 | 00年代ロック | Trackback(1) | Comments(5)

semスキン用のアイコン01 AC/DC "High Voltage"(1976) semスキン用のアイコン02

  

2007年 04月 28日

a0035172_8532415.jpgAC/DCが80年代初期にバカ売れした際、彼らの音楽は子供向けの単純で無内容な煩いだけのロックと揶揄されたという。当時のNWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)という流れはある意味でハードロックの80年代への移行だったと思うが、AC/DCの評価はまさにその流れの典型とでも言うべきものだったろう。AC/DCはその過激なステージの影響もあって、70年代中期にはパンクロックと同列視されたというから、そういった彼らだからこそ、うまく時代の流れに乗っかることができたと言えるのかもしれない。(ボン・スコットが短髪から長髪に変えたのもそれなりに意味があったのだろう) 彼らの楽曲があまりにもワンパターンでプリミティブな分かりやすいタテノリのロックであり、そのパフォーマンスはアンガス・ヤングの尻出しが飛び出すほどに幼稚でパンク的なノリで、また、歌詞もかなりくだらない内容であるから、彼らの存在は70年代的な様式の破壊者(パンク)であるとともに、底抜けな明るさとある種の喪失感が渾然となった80年代という時代の典型的なバンドだったと言えるだろう。

そんなバカロック的な彼らのスタイルの頂点が全世界で4300万枚を売り上げたモンスターアルバム"Back in Black"(1980)になるのだろうが、前のレビューで書いた通り、僕の中でAC/DCの魅力は、ボン・スコットのボーカルスタイルと密接に結びついている為、彼のいないAC/DCは明らかにその魅力が一段落ちてしまうと感じられる。

AC/DCと言えば、アルバムに関しても金太郎飴のようなワンパターンさで語られることもあるが、初期の"High Voltage"(1976)について言えば、彼らのベースであるブルーズのフレーズをそのまま生かした渋い(大人の)楽曲03 The Jackや07 Little Loverがあり、シンプルなパンクロック調の楽曲である01 It's A Long Way To The Top (If You Wanna Rock 'N' Roll)や06 Can I Sit Next To You Girlがあり、かつ彼ら特有のバカロックの典型でありOiパンクのハードロック版という言うべき傑作05 T.N.T.があり、割合としては以降のアルバムに比べて古典的なブルースロックの味わいがかなり強いが、だからこそ、全体として、なかなかバラエティに富んだ構成だと感じるのである。もちろんアンガス・ヤングの前面に押し出されたシンプルなリフから繰り出されるAC/DC的タテノリロックの特徴はアルバム全体を貫いている。元々、アンガス・ヤングのギタースタイルはブルースロックのプリミティブでエッセンシャルな部分に強く根ざしているのだ。

そして、改めて言うけれども、やっぱりこのアルバムもボン・スコットのボーカルが素晴らしい。ブルースロックを歌わせたらポール・ロジャースのような抑え(寸止め)がほどよく効いており、かつスティーブ・マリオットのようなシャウトの中にもソウルが響く。

ボン・スコットはもっともっと評価されていいボーカリストだと思うのだが、彼こそは70年代に殉ずべきボーカリストだったのかもしれない。彼の声の味わいは何というか、70年代的なのだ。

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AC/DC "Highway to Hell"(1979)のレビューはこちら!
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by onomichi1969 | 2007-04-28 09:14 | 70年代ロック | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 Scorpions "Virgin Killer" 『狂熱の蠍団』(1976) semスキン用のアイコン02

  

2007年 04月 14日

a0035172_13105254.jpgAC/DCのエントリィでも書いたが、70年代後半から80年代にかけてのハードロックシーンの中で、僕がAC/DC、オジー・オズボーンと共に好きなのがスコーピオンズである。

彼らを初めて聴いたのは、"Love At First Sting"『禁断の刺青』(1984)からのシングルカット、06 Big City Nightsで、当時のMTVで繰り返し流されていた為にそのフレーズが頭から離れなくなってしまったのを覚えている。へヴィメタル系という割りにはとてもメロディアスで、キャッチーな<覚えやすい>サビのフレーズが印象的だった。もちろん、ボーカルのクライス・マイネのハイトーン・ボイスも一度聴いたら忘れられない。それから、アルバムの方も入手し、その余勢をかって"Blackout"『蠍魔宮』(1982)も聴いた。特に"Blackout"収録の01 Blackoutや02 Can't Live Without You、03 No One Like Youが好きで、ギターがキンキン響くとこやクライス・マイネの「ワン、ツー、スリー」の掛け声に性急的なハイトーン・シャウト、甘く囁くようなバラードの響きも素晴らしい。そして滑らかでメロディアスなギターソロなど、とても聴き応えがあった。

以来、しばらくはスコーピオンズもあまり聴かなかった(音楽自体もずーっと聴かなかった)のであるが、スコーピオンズと言えばやはり代表作である"Virgin Killer" 『狂熱の蠍団』(1976)を聴かないとダメだということで、期間をおいてまた彼らの音楽を遡って聴くようになった。高校生の頃もこのアルバムの存在はもちろん知っていたが、やはり高校生の僕にはジャケットをチラチラ見るのが関の山で、実際にアルバムを手にとることが出来なかったのである。(このアルバムはまさにエロ本的な扱いで、こんなの借りて帰ったら親に異常性癖を疑われそうだった) まぁ、30歳を超えて、面の皮が厚くなり、ようやくとこのアルバムを手にとったり、じっくり眺めたりできるようになったわけである。(ホントか!?)

内容は、80年代のアルバムにも増して素晴らしかった。クライス・マイネの声はより重々しく、多少掠れぎみだが、とても迫力がある。そしてギター。ウルリッヒ・ロートのテクニカルなギターソロはとにかく美しい。曲もすべて(ウルリッヒ・ロートのボーカル曲は多少?だが)素晴らしく、僕らの琴線にギンギン響いてくる、哀愁の名曲たちである。(やはり、01 Pictured Lifeと02 Catch Your Trainが特にしびれる名曲だ!) アルバム全体としては、1曲1曲が短いので多少淡白な印象もあるが、逆にその疾走感がまたよいともいえる。
"In Trance"『復讐の蠍団』(1975)のプログレ風のコンセプトも悪くないが、やはり曲で比較すれば、『狂熱の蠍団』がいい。このアルバムがジャーマン・ハードロックの最高峰と呼ばれるのも納得である。

しばらく間があくと無性に聴きたくなる、スコーピオンズのアルバムにはそんな禁断性があるような気がする。それから、スコーピオンズは当然のことながらドイツでもすごく有名で、向こうのハードロックファンは今でも彼らの曲をよく聴いているそうだ。(国民的英雄だもんね。で、ある意味でドイツ人のエロさを象徴しているかも、、、)

※今回はアルバムジャケット(フル)の掲載を自粛します!
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by onomichi1969 | 2007-04-14 20:49 | 70年代ロック | Trackback(3) | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 AC/DC "Highway to Hell"(1979) semスキン用のアイコン02

  

2007年 04月 11日

a0035172_0413084.jpg70年代後半から80年代にかけてのハードロックシーンの中で僕が好きなバンドと言えば、スコーピオンズとオジー・オズボーン、そしてAC/DCである。
これらのバンドが好きな理由は、おそらく、彼ら特有の個性的な音楽スタイルが僕のロック魂の琴線に触れるからなのだが、その中でも、独特のボーカルスタイルをもつ個性的なボーカリスト達が聴かせる「うた」の響きには特に言い知れない魅力を感じてしまうのだ。
オジー・オズボーンの歌うバラードが僕は好きだ。あくまでギターの後ろから響く、控えめ?ながら圧倒的な存在感のある歌声。スコーピオンズのクラウス・マイネ、いわずと知れた哀愁のハイトーンボイスである。Pictured Lifeとかで聴かせるハイトーンのシャウトがダークでメロディアスなギターサウンドと交錯するのが大好きである。
そして、オーストラリアン・ハード・ブギーの雄、AC/DCといえば、ボン・スコットである。僕は彼ほどにソウルを響かせる金切り声を他に知らない。彼は最強にソウルフルなハードロック・ボーカリストなのである。

AC/DCの傑作アルバムといえば、1980年に全米で大ヒットし、全世界で4300万枚売り上げた"Back in Black"がまず挙がるだろう。確かにこのアルバムはポップでいてハード、重厚でいて薄っぺらい、なんというかロックの魅力がプリミティブに発揮されたシンプルにカッコいいアルバムである。楽曲も充実している。が、如何せんボーカルが弱い。新しく加入したおっさんシンガー、ブライアン・ジョンソンも金切り声を張り上げて頑張っているが、ボン・スコットに比べると「うた」の響きという点でかなり落ちる。ボン・スコットの声はナチュラルに倍音が響く。そのソウルフルな歌声は、スティーブ・マリオットやTHEM時代のヴァン・モリソンを彷彿とさせる、そういうレベルにあるのだ。(彼も天才的なボーカリストなのである)

そんなボン・スコットのボーカルの魅力は、初期のアルバム"High Voltage"(1976)や"Let There Be Rock"(1977)、"Powerage"(1978)で存分に味わえるが、やはり極めつけは、ボン・スコット時代の集大成的アルバムであり、尚且つ、よりハードでモダンな、その後の彼らのロック・スタイルを確立したアルバム、"Highway to Hell"(1979)が最高だろう。ソリッドでシンプルな縦ノリのギター・リフに絡むボン・スコットの歌声がゾクゾクするほどセクシーな表題曲01 Highway to Hell、彼ら本来のハード・ブギーをポップにアレンジした04 Touch Too Much、重量感溢れるロックンロール06 Shot Down In Flames などなど、どの曲も素晴らしい。ボン・スコットの歌声も確実にパワー・アップし、コーラスワークも冴えている。

そして、"Highway to Hell"の素晴らしさはそのアルバムジャケットにも現れている。悪魔君のアンガス・ヤングの隣で無垢な笑顔を見せる優男、それがボン・スコットである。

1980年2月19日、ボン・スコットは車中で死亡しているのが発見される。睡眠中に嘔吐物を喉に詰まらせての窒息死であったそうだが、元々が喘息もちであり、寒さ故の急激な発作が原因であったとも言われている。いずれにしろ、とても悔やまれる、残念な死であった。(多くの天才達は80-90年代を前にして夭折してしまう)
"Back in Black"は、全世界でマイケル・ジャクソンの『スリラー』に次ぐ、歴代2位の売り上げを誇るそうだ。(日本ではそれほど売れたという認識はなかったけれど、、、まさにモンスターアルバムだ) それほどに親しまれた作品ではあるが、これをボン・スコットの声で聴いてみたかった。そうであれば、アルバムの価値はもっともっと上がったであろうに。

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AC/DC "High Voltage"(1976)のレビューはこちら!
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by onomichi1969 | 2007-04-11 01:03 | 70年代ロック | Trackback(1) | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 Ozzy Osbourne "Blizzard Of Ozz"(1980) semスキン用のアイコン02

  

2007年 03月 21日

a0035172_12202365.jpgボーカルに喩えるならば、ランディ・ローズのギターは美しく情熱的な歌声であると言えようか。

僕は80年代のハードロック/へヴィメタルシーンについてあまり詳しくない。AC/DCやデフ・レパード、ヴァン・ヘイレン、スコーピオンズ、ナイト・レンジャー等の主要バンドの代表作は聴いているが、当時、雨後のタケノコのように多数出現したメタル・メイニア系のバンド(特にLA系)にはあまり魅力を感じなかったので、その様式うんぬんについてはあまり言及できない。(最近になって、アイアン・メイデンやジューダス、ホワイト・スネイク、メタリカも聴くようになったが。。。これも主要バンドか)

そんな中でもオジー・オズボーンのファースト・アルバム” Blizzard Of Ozz”(1980)は、ハードロックを超えた質の良さに感心したアルバムということで僕には昔から印象が深い。もちろん2ndやランディ・ローズ・トリビュートも素晴らしいアルバムだと思う。
この頃のオジーはあまりへヴィ・メタルというかLA系のハードロック的様式に固執していないようにみえる。02 Crazy Trainはシンプルなロックンロールだし、03 Goodbye To Romanceはバッドフィンガー風の爽やかなナンバーで、06 Mr. CrowleyはELOのプロローグ風のクラシカルでドラマチックなメロディと展開が印象的だ。
当時、(と言っても85年頃)僕の廻りではヘヴィ・メタルが流行っていて、皆がエレキ・ギターを手にとった。(僕はとらなかったが) ギターキッズ達は憧れのギタリストについて語り合い、そのフレーズを必死でコピーした。その中でランディ・ローズは、ジミヘンやリッチー・ブラックモア、エディ・ヴァン・ヘイレンと同列に語られ、既に神格化されていたように思う。(僕の友達も信者の一人だった) その早すぎる死や少年のように清々しい容姿は彼を神格化するには十分な要素だったし、何よりもそのギターの美しさと激しさはギターキッズを熱狂させたのだ。クラッシックを素養とした実直さを伝えるエピソードは神話化し、彼は天才であると共に努力家であり、オジーからの尊敬を一身に受けた最高のギタリストであるということが通説となった。

彼のギターは美しく情熱的に歌う。オジーの声はまるでランディのギターにコーラスを付けるように響く、その絶妙な取り合わせがこの頃のオジーの作品を傑作としているのだろう。(その後に続く素晴らしいギタリスト達の存在感を思うと、このスタイルこそがオジー独特の味わいなのかもしれないが)

Randy Rhoads Tribute を多くの人が涙をもって聴いた。それが事実であることは僕もよく知っている。
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by onomichi1969 | 2007-03-21 12:46 | 80年代ロック | Trackback(2) | Comments(2)

semスキン用のアイコン01 Night Ranger "7 Wishes"(1985) semスキン用のアイコン02

  

2005年 12月 07日

a0035172_292628.jpgNight Rangerをはじめて観たのは、3rdアルバムから全米No.10ヒットとなった"Sentimental Street"のPVだった。正直、このバンドを一発で気に入ってしまった記憶がある。Night Rangerには2人のスーパーギタリスト、8フィンガーのジェフ・ワトソン、アーミングのブラッド・ギルスが在籍していた為、このバンドがヘビメタ系のギターキッズから崇拝されるメタル系のHRバンドと見られる向きもあったと思う。
確かにこの2人のギターバトル、それぞれの個性がぶつかり合ったスーパーテクニックの応酬は凄まじいものがある。そういう観点から、そっち系の雑誌の影響もあってか、このバンドが特に日本で人気を誇ったことも事実であろう。
しかしその楽曲のセンスからすれば、Night Rangerは正統的なアメリカン・ハードロック・バンドと位置づけられるべきであり、彼らの行き方の頂点として、"7 Wishes"こそが彼らの最高傑作と呼べるものであろうと僕は思う。

僕にとってこのバンドを忘れがたいものにしているのは、名曲"Sentimental Street"の存在である。特にブラッド・ギルスのギターソロ、彼特有のバイブするアーミングはとても感動的だ。個人的にはやはりバラード系の曲に響く彼のギターソロが好きである。

ギター・ソロっちゅうのはこうやって弾くもんだっ、PVで魅せるブラッド・ギルスの演奏は最高にカッコよかったのだ。。。なんだかんだ言って、やっぱりそこに行ってしまうかナ。

<Sentimental Street のPV!> ←クリックすると始まるので音量注意!!
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by onomichi1969 | 2005-12-07 02:21 | 80年代ロック | Trackback(1) | Comments(4)

semスキン用のアイコン01 KISS "Destroyer" 『地獄の軍団』(1976) semスキン用のアイコン02

  

2005年 10月 10日

a0035172_143467.jpgエアロスミス、キッス、クイーン。どれも好きなバンドだが、僕の場合、一番はやっぱりエアロで、次は、、、キッス。そしてクイーンという順番になるだろうか。。。
キッスと言えば、ライブアルバムの最高峰"Alive!"(1975)とオリジナルアルバムの"Destroyer"(1976)が出色である。
そして、、、今回取り上げるのはオリジナルアルバムの方であり、彼らの地獄シリーズ4作目で、エンターテイメント・ハード・ロックの原点とも言うべき傑作である。

1.Detroit Rock City
2.King Of The Night Time World
3.God Of Thunder
4.Great Expectations
5.Flaming Youth
6.Sweet Pain
7.Shout It Out Loud
8.Beth
9.Do You Love Me?

やはり、1から4に繋がるAサイドの流れが最高だろう。特に1では雑踏や喧騒の音、車の発進音、そして爆発音を効果的に使い、3では子供の台詞をジーン・シモンズの悪魔的歌声に挿入し対比的ビジュアルイメージを喚起させながら曲を盛り上げる。基本的にはノリノリの楽曲の連続で、ポールとジーン・シモンズのボーカルのバランスもよい。ポールとエースのツイン・リードも最高で、正にエンターテイメントとしてのロックの楽しさを見事に体現していると言えよう。
Bサイドの肝はやはり8である。ドラムのピーター・クリスが切なく歌う本曲は、KISSの、そして引いてはハードロック・バラードの傑作でもある。

本作は、キッスのアルバムの中でも楽曲、構成アレンジが最も充実しており、彼らがノリに乗っていた時期に製作された最高傑作である。正に栄光の輝きに満ちた1枚ということになるだろう。
エンターテイメント・ハード・ロックという意味では、LIVE盤と共にこのアルバムこそが彼らの原点といえるのだ。

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KISS "Alive!"(1975)のレビューはこちら!
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by onomichi1969 | 2005-10-10 01:37 | 70年代ロック | Trackback(1) | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 Aerosmith ”Rocks”(1976) semスキン用のアイコン02

  

2005年 01月 20日

a0035172_17592584.jpg70年代中期~後期における3大ハードロックバンドといえば、キッス、クイーン、そしてエアロスミスである。3つのバンドともに今でも高い人気を保ち続けているが、僕が洋楽を聴き始めた83-84年頃は、それぞれ過去の遺物的な、或いはいわゆる落ち目のバンドとみなされていたことを思うと、改めて音楽というのは世代を巡っていくものなのだなぁと多少感慨深い気持ちになる。
さて、この3つのバンドはどれも僕のお気に入りであるが、最も好きなのは、エアロスミスである。エアロスミスと言えば、80年代後期に偉大なる復活を遂げ、その後、多くのヒットを飛ばし、ロック界のスーパーグループたる地位に君臨することになるわけだが、僕にとってのエアロスミスは、今でもダークでスリリングで独特なロックフィーリング溢れる70年代のロックアイドルたるエアロスミスなのである。
彼らの70年代の傑作と言えば、”Toys in the Attic”(1975)、”Rocks”(1976)、”Draw the Line”(1977)の3作ということになるだろう。
この中でどれが一番かはもう好みの問題であるが、僕としては、彼らのスタイルであるダークでスリリングなロックサウンドが確立され、その個性がアルバム全体を貫く”Rocks”(1976) を挙げたい。もちろん、バラエティに富んだ楽曲(ストーンズ風あり、ZEP風あり)が魅力の前作”Toys in the Attic”や、疾走感溢れるロックンロールアルバム、次作”Draw the Line”も大好きである。
だが、やはり、エアロの一番の魅力を伝える曲と言えば、本作”Rocks”のトップを飾る名曲”Back in the Saddle”に尽きる。スティーヴン・タイラーの神経症的なボーカルとジョー/ブラッドのロックテイスト溢れるツインギターが妖しく交錯する、まさに闇夜のヘヴィーロック(これは前作の邦題だけど。。)たる名曲が”Back in the Saddle”であり、その毒々しい雰囲気がアルバム全体を覆うのである。ダークな統一感がこのアルバムを一気に聴かせる。元々、彼らの魅力は、その若々しさから発散される荒削りなロックフィーリングであり、そこにハードさといかがわしさを加えたことにより、本作はそのアルバムタイトルに相応しい彼ら独自の「ロックス」を確立したのである。
このアルバムの最後を飾るバラードの名曲”Home Tonight”も忘れちゃいけない。この曲は、前作でやはり最後を飾るバラード”You See Me Crying”にはっきり言って似ているし、彼らが80年代の復活以降に得意としていくバラードソングの原型でもあり類型でもある。でも、この”Rocks”の最後はやっぱり”Home Tonight”なのだ。あのスティーヴンの♪Now it’s time~♪というあくまでハイトーンで押し通したシャウティング・バラッドとジョーのゴテゴテしたギター音が”Rocks”のバラードに相応しい。
”Back in the Saddle”で始まり、”Home Tonight”に終わる。最後まで緊張感を解けないほどに隙のないアルバム、それがAerosmithsの”Rocks”だ。

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by onomichi1969 | 2005-01-20 17:57 | 70年代ロック | Trackback | Comments(0)

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