Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent

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semスキン用のアイコン01 カテゴリ:70年代ロック( 89 ) semスキン用のアイコン02

  

semスキン用のアイコン01 Electric Light Orchestra "Discovery"(1979) semスキン用のアイコン02

  

2006年 04月 11日

a0035172_0133773.jpgELOは、このアルバムからシンセサイザーを楽曲構成の中心据え、よりキャッチーでポップなサウンドを目指した。楽しい音たちの集まり、アルバムがまるでヒットパレードのトレジャーボックスようだ。ジャケットからしてアラジンの魔法のランプを彷彿とさせる、その宝箱を開けると、流れてくる音楽が魔法のように僕らを夢物語の舞台、まるでディズニーランドのような別世界へと誘う。

Electric Light Orchestra "Discovery"(1979)は、ヒットメーカーELOの面目躍如たる大ヒットポップアルバムである。
1曲1曲のクオリティが高く、正にすべてがシングルカットできると言われた通りに充実している。(実際に各国盤を含めれば9曲中8曲がシングルになっているそうだ。。。)
01 Shine A Little Loveの軽快な滑り出しから、アルバム中最もポップセンス溢れる名曲02 Confusion、切ないバラード03 Need Her Loveに、魔法の如き楽しいアドベンチャーソング04 The Diary Of Horace Wimp、歌謡ポップ的な05 Last Train To Londonに、美しきスペースサウンド、このアルバムのクライマックスとでも言うべき06 Midnight Blue、そして、典型的なELOサウンドが楽しい07 On The Runと08 Wishingをはさみ、ELO最大のヒットナンバーでロック調の09 Don't Bring Me Downで締めくくる。。

まさに宝箱のようなアルバムだ。
そのわくわくする期待感、それこそがスペースサウンドなのだ。やっぱりELOはいいナ。

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Electric Light Orchestra "A New World Record"(1976)のレビューはこちら!
Electric Light Orchestra "Out of the Blue"(1977)のレビューはこちら!
Electric Light Orchestra "Time"(1981)のレビューはこちら!
ELO "Balance Of Power"(1986)のレビューはこちら!
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by onomichi1969 | 2006-04-11 00:28 | 70年代ロック | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 Electric Light Orchestra "Out of the Blue"(1977) semスキン用のアイコン02

  

2006年 04月 09日

a0035172_12265044.jpgElectric Light Orchestra "Out of the Blue"(1977)は、ストリングス/オーケストラ構成によるスペース・ポップミュージックとでも言うべきスタイルを完成させたELO中期の代表作である。
バンド或いはミュージシャンは、彼らがノリに乗っている時期に決まって2枚組みのアルバムを出す。その魁は言わずと知れたボブ・ディラン。。。ディランに限らず、ビートルズにしても、ストーンズにしても、フー、ZEP、エルトン・ジョン、Mac、そしてクラッシュにしても、溢れる音楽の奔流は常に2枚組みアルバムに行き着くのだ。(本当言うと、傑作は2枚組みの1つ2つ前にあったりもするが。。。)

ELOの場合、それが"Out of the Blue"(1977)である。
"A New World Record"(1976)によって成功を収めた彼らがその勢いのままに製作したら、2枚組みになってしまった、という感じだ。その為、このアルバムには一切の無駄がない、とは言えない。タイトに収められた"A New World Record"に比べ、このアルバムには幾多の遊び的な要素を感じるが、それはある種の余裕からくるものなのだろう。それが僕らにとって、とても心地よく感じるし、それこそがこのアルバムの大きな魅力でもあるのだ。

ELOは次作以降、完全にシンセサイザー中心の楽曲編成に変わる。このアルバムはELOにとって当時の集大成的作品と言って構わないだろう。
ELOはその後、バンド編成を幾たびか変えていくが、どのアルバムにも彼ら特有の音楽的煌き、そのキラキラとした夢遊感とワクワクとするような高揚感がある。僕はやっぱりELOが好きだナ。

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Electric Light Orchestra "A New World Record"(1976)のレビューはこちら!
Electric Light Orchestra "Discovery"(1979)のレビューはこちら!
Electric Light Orchestra "Time"(1981)のレビューはこちら!
ELO "Balance Of Power"(1986)のレビューはこちら!
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by onomichi1969 | 2006-04-09 12:34 | 70年代ロック | Trackback(2) | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 David Bowie "Low"(1977) semスキン用のアイコン02

  

2006年 04月 03日

a0035172_33059100.jpgDavid Bowie "Low"(1977)は、ボウイの音楽キャリアにおけるピークを現出した最高作であり、同時に70年代から90年代のロックを代表する金字塔とも言うべき傑作アルバムでもある。
前作"Station to Station"(1976)もかなり完成度が高い素晴らしいアルバムだったが、さらに音に対する拘りを深く追求し、彼のアーティストとしての天才性をまざまざを見せ付けたのがこのアルバムである。天才性、、、その哀しみは海のように深く、そしてボウイ自身の足取りのように軽やかだ。

楽曲的にはもはや言うことはない。冒頭のインスト01 Speed of Lifeから02 Breaking Glass、03 What in the Worldの流れはリズムが特徴的な前作のダンスサウンドを引き継ぎ、尚且つそこにシンセを多用したテクノサウンドという新たな境地を見出すことができるだろう。ポップな04 Sound and Visionや06 Be My Wifeもバランスよく配置され、近未来的なテクノサウンドである07 A New Career in a New Townも素晴らしい。そして、極めつけは08 Warszawaであり、09 Art Decade、11 Subterraneansという、後半の重厚なインストナンバーである。この時代において、音楽という狂気、その可能性をLowとして表現しえたのは、ピンクフロイドとボウイくらいなものではないか。
ロックという表現方法の中で、この08 Warszawaという曲はひとつの極致なのだと僕は思う。ボウイは70年代の様々の音楽的変化の中でロックにおけるある種の地平を軽々と飛び越えてしまったようだ。哀しいかな、それは時代そのものを飛び越え、ある意味で時代を先取りしすぎていた。
しかし、ボウイほど時代に対して過剰なミュージシャンはいないのだとも思う。それ故に常に変化が必要だったし、それは狂気という形をとって時代そのものを掴み、それを超えたのだ。

80年代のポストパンクも90年代のダウナー系も源流を辿ればこのアルバムに行き着くだろう。ロック史としてみれば、このアルバムは"Ziggy"以上にもっと評価されて然るべきなのだ。時代はこのアルバムに追いついたのだろうか? 今でも聴くたびに新しさを感じる、ある種の究極性がこのアルバムには宿っているようだ。それそこそがボウイの天才性であり、この作品を傑作にしている本当の所以なのだと思う。

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David Bowie “The Rise and Fall of Ziggy Stardust”(1972)のレビューはこちら!
David Bowie ”Station to Station”(1976)のレビューはこちら!
David Bowie "Hunky Dory"(1971)のレビューはこちら!
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by onomichi1969 | 2006-04-03 13:20 | 70年代ロック | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 The Who "Live at Leeds"(1970) semスキン用のアイコン02

  

2006年 02月 26日

a0035172_2129317.jpg巷にビートルズ派とストーンズ派というものがあるとすれば、僕はフー派(ふ~は)ということになるだろうか。
そしてフー派のフーの本領といえば、やっぱりライブである。その圧倒的な演奏力である。
前回、"A Quick One"のレビューでも書いたけど、このバンドの特徴はそのインフレーションする音楽、4人の個性の爆発的なエントロピーとバラエティにある。そしてその本領はライブである。4人の演奏が一体となり、爆発する。これはビートルズやストーンズに比べるべくもない。その迫力はフーのライブ決定版でもある"Live at Leeds"(1970)を聴けば誰もが納得するだろう。

"Sell Out"から"Tommy"へとフーはピートタウンゼントを中心としてロックオペラという独自のプロダクションを完成させるが、その一方、過激なパフォーマンスと高い演奏力で魅せるライブにも定評があり、演奏の面でも彼らは着実に進化していった。モンタレーでのアメリカデビューを経て、ウッドストックやワイト島でのステージで圧倒的な評価を得た彼らの待望のライブアルバムが"Live at Leeds"(1970)になる。

これまでポップなヒットソングとして知られていた"Substitute""Happy Jack""I'm a Boy"がハードなライブチューンとして生まれ変わる。ロックオペラ風楽曲として知られる"A Quick One, While He's Away"や"Amazing Journey ~ Sparks"も圧倒的演奏力によって大胆かつ繊細に再現される。極めつけは"My Generation"だろう。ここには全てが詰まっている。"My Generation"という曲が破壊され、生まれ変わった先に現われた地平。とにかく素晴らしいライブチューンだ。
もうあえて言うこともないが、このバンドの核はリズム隊の2人、キースとジョンを中心とした大音量かつスピード感溢れる演奏にある。ライブともなればすべての楽曲が爆発的にインフレーションするその源泉は間違いなくこの2人であろう。"Tommy"などでのオリジナルの構成力はやはりピートを中心としたものであろうが、ライブともなればこのリズム隊の持っているエネルギーのコアが一気に解き放たれる。そのビッグバンの瞬間がこのライブアルバム"Live at Leeds"(1970)に詰まっているというべきか。

The Whoの魅力として、
①ブリティッシュビート
②ロックオペラ
③ライブ
④革新的ロック且つ完成度の高いプロダクション
という4つを挙げる。
それらが全てThe Whoのメンバーだけで成し遂げられる。
いつしかThe Whoはロックを突き抜け、ユニオンジャックを背負う。そして、イギリスを赦す。

改めて思うけど、The Whoはすごいバンドだ。

やっぱり僕は「ふ~は」だナ。

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The Who "Quadrophenia"(1973)のレビューはこちら!
The Who "A Quick One"(1966)のレビューはこちら!
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by onomichi1969 | 2006-02-26 21:47 | 70年代ロック | Trackback | Comments(4)

semスキン用のアイコン01 Fleetwood Mac "Rumours"(1977) semスキン用のアイコン02

  

2006年 01月 29日

a0035172_2142475.jpgフリートウッド・マックが好きやけん!って、4回目じゃあ。
"Rumours"(1977)は、マック最大のヒットアルバムであり、70年代中期のメガヒット時代に31週もビルボードのトップに君臨し続けた時代を象徴するモンスターアルバムである。
前作"Fleetwood Mac"(1976)からリンジー・バッキンガムとスティーヴィー・ニックスという2人のアメリカ人が参加し、クリスティンを加えた3様のポップ路線を明確に打ち出して見事に成功した。
"Rumours"(1977)も基本的には前作の延長線上にあるが、スティーヴィーの"Dreams"やリンジーの"Go Your Own Way"など、楽曲的にもここに来て(早くも)円熟の味わいをみせる。モンスターアルバムの記録的なイメージとはうらはらにこのアルバムの魅力はある意味で3人3様の「小粒さ」にあるのだと僕は思う。決して大仰なところがなく、突出しない3人の個性がこのアルバムのバランスを絶妙にしているのだ。
成功によって人は自信を得る。ノリにノる。時代を掴んだものたちだけが持つある種のオーラがこのアルバム自体を包んでいるようだ。全体として見ればこのアルバムは小品と呼ぶに相応しい。その軽快さ、清涼感、そしてキラキラとしたポップ感覚、その蜜の味わい、ポップアルバムとしては王道を極めた感もあるが、そのポップ性とはどこまでいっても軽々しいのだ。

僕はピーター・グリーン時代のブルースロック・マックも好きだし、ダニーやボブが主体となった第2期のアルバムも好きだ。このバンドの良さをそれぞれの時代に見出すことができるが、やはりクリスティンが加入した後のマックは、彼女のポップセンスこそをバンドの核として自然に取り入れていったのだろうと思う。その方向性は2人のウエストコースト系アメリカンの加入で決定的になった。もちろんそれはマックにとっての正しい道だった。

この頃のスティーヴィーは本当に可愛らしい。元々はクリスティンファンである僕もこのアルバムで聴けるスティーヴィーの甘ったるくハスキーな歌声には正直参る。そんなスティーヴィーが切々と歌う乙女チックな"Dreams"は本当に名曲だと思う。(前作の"Rhiannon"もいいけど。。)

そうそう、3人の歌声が絡む"The Chain"はこのアルバムの中でもひとつの白眉だと思うが、これ以降のマックは3人の独立したソロアーティストが単に共存したようなイメージで、アルバムとしての纏まりを欠いていくように思える。幾多の愛憎を抱えるこのバンドにはそれも仕方のないことかもしれない。バンドも人間関係によって成り立っているのだから。
逆に言えば、最高傑作とはそういったRelationとTimingの絶妙によって作り出されるものなのかもしれない。マックにとってはそれがその時だったのだろう。

なんだかんだ言ってもポップロックとはやっぱりハーモニーであって、このバンドで言えばリンジーとスティーヴィーなのだ。この二人によってもたらされたウエストコーストの風がマックの音楽に爽やかな彩りを与える、その自然な絡みこそがこのアルバムの魅力なのだし、それがあってこそクリスティンも映える。

やっぱりフリートウッド・マックは最高である。。。次は80年代かw

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Fleetwood Mac "Live at the BBC"(1995)のレビューはこちら!
Fleetwood Mac "Heroes Are Hard to Find"(1974)のレビューはこちら!
Fleetwood Mac "Bare Trees"(1972)のレビューはこちら!
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by onomichi1969 | 2006-01-29 02:49 | 70年代ロック | Trackback(1) | Comments(8)

semスキン用のアイコン01 New York Dolls "Rock 'N Roll"(1994) semスキン用のアイコン02

  

2006年 01月 07日

a0035172_15304788.jpg2006年新春第4弾、行きます!

New York Dolls "Rock 'N Roll"(1994)

ジョニー・サンダース、デヴィッド・ヨハンセンを擁したロック・バンド、N.Y.D.が残した2枚のアルバムに未収録トラック3曲を加えて構成されたN.Y.D.を知る上での決定盤。
~Amazonのレビューより~

というわけで、本来N.Y.D.といえばオリジナルの2枚"New York Dolls"(1973)と"Too Much, Too Soon"(1974)に尽きるのであるが、今のCD時代ではこの2枚程度のアルバムであれば未発表3曲もオマケにして1枚のCDに纏められてしまうのだ。作品の価値とかにあまり拘りのない僕としては当然安価でお得なこのアルバムを購入してしまう。。。それにしても、このジャケットはやっぱりいまいちセンスがないよなぁ。。。

60年代後半から70年代に入り、ロックは多様化への道を進むが、そんな劇的な時代の中でも常にロックンロールを魂とし続けたバンド、それがある意味でパンクを先取りしていたのも当然のことだろう。それはシンプルなポップ性でもあり、ストレートな猥雑さでもある。ロックであることはそういうことなのだ。N.Y.D.こそは時代を通じて、ロックンロールを最も体現したバンドであると僕は思う。それはストーンズが失ったもの、そのエネルギーと艶を見事に引き継ぎ、そのシンプルな力強さはクラッシュの出現を先取りしていた。決してロックという枠を飛び出すことなかったが故に、ロックンロールであり続け、そして散った。ロックの時代で素直にロックンロールであるということ。それがN.Y.D.の2枚のアルバムに凝縮されていると言うべきなのだろう。

N.Y.D.の曲は全てがロックンロール・スタンダードとも言うべき素晴らしい作品ばかりである。
03 Personality Crisis、05 Looking for a Kiss、16 Stranded in the Jungle、、、
最高である。ロックンロールである。
"Rock 'N Roll"(1994)、、、題はそのものズバリだナ
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by onomichi1969 | 2006-01-07 15:34 | 70年代ロック | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 David Bowie "Hunky Dory"(1971) semスキン用のアイコン02

  

2006年 01月 07日

a0035172_12311030.jpg2006年新春第3弾は、コレ。

David Bowie "Hunky Dory"(1971)

デビッド・ボウイの70年代の名作群の中で僕が最も聴いたアルバムかもしれない。
デビッド・ボウイが洗練されたフォーク・ロック的な音楽から転化し、彼特有の虚構性、演劇性を楽曲の中にシンプルに発揮し始めたアルバム。
天才的な響きをもつ声、その魅力を独特の唱法によってアピールすることに成功したアルバム。
ある意味でロックスター、デビッド・ボウイが誕生したアルバム。
このアルバムの様々なところに僕らはボウイの天才性を見出すことができる。というか、すべての曲の各要素がデビッド・ボウイ、その人に集約していく、そんなイメージを喚起させるのだ。そしてイメージは彼の名声を決定的にする"Ziggy Stardust"というキャラクターへと確実に繋がっていくのである。

このアルバムは曲がいい。
アルバムのトップを飾るは名曲01 Changesである。ピアノとブラスをベースとした実にシンプルな楽曲ながらこの曲ほどボウイの魅力を確実に伝えるものは他にない。緩急織り交ぜた変化球投手の本領発揮、偶に投げる120km/hの直球も剛速球に見える、みたいな。
次曲02 Oh! You Pretty Thingsへの繋がりも最高にカッコいい。基本的には1曲目と同じパターンながら、サビのコーラスの響きにどんなにか痺れることか。
この出だしの2曲によって、ボウイは自らのセルフ・プロダクションを確実に掴んだはずだ。
楽曲は、03 Eight Line Poem、そしてこのアルバムでも人気の高いボウイの代表曲04 Life on Mars-に繋がる。そしてコミカルな、それこそパントマイムのような演劇性を感じさせる佳曲05 Kooksを経て、いよいよこのアルバムの(これもある意味で演劇的な、、)クライマックスとも言うべき美しき名曲06 Quicksandへと昇華していく。
続くBサイドも人を喰ったような人名シリーズである。自ら影響を受けたであろう2人の人物に捧げる曲、08 Andy Warholと09 Song for Bob Dylan、曲調もなんとなくそれっぽい。そしてボウイ的ロックンロール10 Queen Bitch、最後はちょっと地味めな11 The Bewlay Brothers。。。と思いきや、突然の変調。こんなラストも有り?これもボウイ的トリックか。またこれはある意味で劇の最後を飾るボウイの独白とでもいうべき曲なのだろう。

ということで、70年代に大きな振幅を持って疾走するボウイのスタートとなったのがまさしくこのアルバムである。ボウイ自身の言葉を借りれば、このアルバムから"Daiamond Dogs"(1974)までは、「本質的にミュージシャンでない自分(ボウイ)が映画的コンセプトでプロデュースしたロック作品」なのだ。考えてみればこのような作品はボウイにしかできない種類のものだろう。もうグラムロックやアートロックというタームでは単純に括れない。
まずは01 Changesと02 Oh! You Pretty Thingsのボウイの声に痺れてみよう。その瞬間から、僕らはボウイの世界に囚われざるを得なくなるのだ。

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David Bowie “The Rise and Fall of Ziggy Stardust”(1972)のレビューはこちら!
David Bowie ”Station to Station”(1976)のレビューはこちら!
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by onomichi1969 | 2006-01-07 14:02 | 70年代ロック | Trackback(5) | Comments(6)

semスキン用のアイコン01 Japan "Quiet Life"(1979) semスキン用のアイコン02

  

2006年 01月 07日

a0035172_1192683.jpg2006年新春第2弾は、コレ。

Japan "Quiet Life"(1979)

僕がJapanを聴いたのは高校生の頃、"Tin Drum"(1981)が初めてだった。当時、Japanは既に解散しており、一部の音楽ファンの間では神格化されていたと思う。彼らのラストアルバムとなった"Tin Drum"(1981)はそんな一部ファンのみならず、80年代ロックを代表する名盤としていろいろな雑誌に紹介されていた。
確かに"Tin Drum"(1981)は一聴して素晴らしいと思った。その音に対する驚きは別のレビューでも述べたが、音と音、音と声の絶妙な繋がりとそこから生まれる静謐な間合いがある種の情緒性を生み出す。これはソウルそのものだと。

"Tin Drum"(1981)はJapanの最高傑作であり、彼らが彼らの枠を超えた名作と呼んでもいいだろう。だからJapanはこの作品を最後に解散せざるを得なかったのだ。それはロキシーが"Avalon"を最後に解散したのと全く同じである。しかし僕が思うにロキシーが一定の傾きで彼らの音楽性を熟成させていったのとは対照的にJapanはその音楽性を一気に昇華させていく。(ある意味でJapanのラストアルバムはロキシーのそれ以上に音楽的に高いレベルにあると僕は思っている) その一歩手前のアルバムが"Quiet Life"(1979)ということになろうか。

ここには"Tin Drum"(1981)に見出すことができるような音の輪郭性とか、そこから浮かび上がる静謐さなどというものはまだ希薄である。しかし、確実にそこへと向かっているという手ごたえを全ての曲から感じることができる。いわば"Tin Drum"(1981)で完成されるJapanサウンドの原風景ともいうべきアルバムが"Quiet Life"(1979)なのだと言うことか。オリエンタリズムにロックの究極性(というか原点)を求めたラストアルバムに比べて、ある意味でより80年代的なヨーロピアン・ロマンティシズムに溢れた作品でもある。

僕はこの"Quiet Life"(1979)を"Tin Drum"(1981)の次に聴いている。その為か"Quiet Life"(1979)の世界観は比較的馴染みやすかった。まさに"Tin Drum"(1981)からある種の突出性を奪えば"Quiet Life"(1979)が残る、という感じだろうか。Japanのベースはやはりここにあり、それが今聴いても全く古さを感じさせない高いレベルにあるのだということを再確認できる、そういうアルバムなのである。そしてまた、そこにラストアルバム以上の愛着が湧いてきたりするのだ。

"Quiet Life"(1979)はアルバムを通して全てが佳曲揃い(似た曲が多いということもあるが)の名盤である。
アルバムの最初を飾るシンセの通底音が特徴的な01 Quiet Life、神経症的なギターが痺れる02 Fall in Love With Me、既にして音の重厚感を感じさせる名曲03 Despair、ひねたダンスサウンドでもある04 In Vogue、アルトサックスの響きがカッコいいJapanサウンドの定番ともいうべき05 Halloween、彼ら特有のヘヴィなポップチューン06 All Tomorrow's Parties、バンドアンサンブルを聴かせる07 Alien、ラストを飾るのは大作08 The Other Side of Life、と繋がる。

Japanが、特にデビッド・シルヴィアンが如何に音に対して真摯であったか、その信念に基づき構築されたサウンドの充実がこのアルバムの中にある。そしてまた、ここには聴くことに対する感慨を改めて思い起こさせる何かがある。その何かはロックの一部として脈々と受け継がれてきたものだ。そこにこそ僕らが語るに足るこれまた何ものかがあるのかもしれない。

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Japan "Tin Drum"(1981)のレビューはこちら!
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by onomichi1969 | 2006-01-07 11:52 | 70年代ロック | Trackback | Comments(0)

semスキン用のアイコン01 Christine Perfect “Christine Perfect”(1970) semスキン用のアイコン02

  

2005年 11月 26日

a0035172_1343935.jpgアルバムを予約して購入したのは佐野元春の『Visitors』以来だ。。。
今回は再販であるが、新譜も含めて発売直後のものを購入するのは、ブライアン・ウィルソンの”SMiLE”以来となる。
というわけで、僕にとっては待ちに待ったアルバムがついにAmazonから届いた。
Christine Perfect “Christine Perfect”(1970)である。
クリスティンといえば、クリスティン・マクヴィー(Christine McVie)というマック加入後の名前が一般的で、パーフェクト?と言われてもなかなかピンとこないかもしれない。もちろんパーフェクトというのは彼女の旧姓である。彼女の経歴を見ると、クリスティン・パーフェクトとして活動し始めるのが1964年(20歳過ぎのころ)からで、後のチキン・シャックのメンバー、スタン・ウェブやアンディ・シルベスター、またトラフィックのクリス・ウッドと共にR&B系のバンドで活躍しており、パーフェクトとしての時期も結構長かったのである。
当時、大学に在籍中だった彼女は、音楽活動よりも、大学卒業、デザイナーとして就職という道を選び、一時は音楽の世界から身を引いていた。しかし、彼女の脱退後にチキン・シャックと改名したバンドは、プロ・デビューを前に彼女を口説き落とし、クリスティンは再び音楽活動を始めることになるのである。
チキン・シャックでは、クリスティン・パーフェクトとしてキーボード/ボーカル、そしてコンポーズを担当。折からのブルーズ・ブームも影響してバンドは英国でブレークする。彼女のボーカルやコンポーズのスタイルはブルーズというよりは、やはりポップスである。そんな彼女の魅力と共に、彼女の名前『クリスティン・パーフェクト』を一躍広めたのは、チキン・シャックの4枚目のシングル”I’d rather go blind”(今回のアルバムにも収録)ということになるらしい。全英で大ヒットしたこのシングルの成功によって、彼女は1969年のメロディ・メーカー誌の女性シンガー読者人気投票のNo.1に選ばれるのだ。
しかし、当時の彼女はフリートウッド・マックのジョン・マクヴィーと結婚しており、家庭を優先させる為にバンドを脱退した直後、2度目の音楽活動休止時期を迎えていた。今回紹介する彼女の1stソロアルバム“Christine Perfect”(1970)は、そんな時期にファンからの後押しもあってレコード会社が彼女に要請、(渋々)レコーディングされたアルバムとのことである。レコーディングメンバーには、マックのダニー・カーワンや夫のジョンも参加しており、その後のマック参加への布石となったアルバムだと今では言えよう。ピーター・グリーンやジェレミー・スペンサーというフロントマンを失ったマックが彼女を口説き落とすことになるのは、もう自然の流れだったのだ。

さて、アルバムの内容であるが、彼女のファンであればこの作品が満足の一枚であることにもう間違いはないだろう。基本はチキン・シャックの流れであるブルーズを軸にしながら、彼女のオリジナル作にはすでにポップスの魅力が垣間見られる。後のマック加入後の作品に繋がる09 No Road Is The Right Roadや05 Close To Meが特に素晴らしい。ダニー・カーワン作の07 When You Sayは如何にもダニーらしいフォークロア的味わいのある曲でこれをクリスティンが歌うのもすごく面白いし、チキン・シャックとしてヒットした06 I'd Rather Go Blindも穏やかなブルーズ・フィーリングが心地よい。
彼女の母性的な味わい、その魅力が全開となるのは中期マックを待たねばならないだろう。しかし、このソロ作品でもその萌芽は十分に見られる。彼女の若々しいエネルギー溢れる声、旧態たる音楽性の中に新しい息吹、爽やかな風を感じさせるポップセンス、それは後のマック作品における「母性的な暖かさ」という味わいへとゆるやかに変化していく。このアルバムの中で見出せる、そのささやかな「萌芽」とでも言うべきもの、それはそれでまたいいのだ。なんというか、筆舌し難い魅力、これは一種の「萌え」なのかもしれない。クリスティン萌え~。(ジャケット写真も結構萌えるでしょ。。。)

まぁ、とにかく、、、クリスティン・ファンの僕としては、満足の一枚なのだ。
<待ちに待ちすぎて、すっかり予約していたことも忘れていたのも事実ですが。。。>

マックでのダニーとクリスティンといえば、やっぱりこれ!
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by onomichi1969 | 2005-11-26 13:43 | 70年代ロック | Trackback(2) | Comments(2)

semスキン用のアイコン01 Hall & Oates "Abandoned Luncheonette"(1973) semスキン用のアイコン02

  

2005年 11月 12日

 
 北朝鮮の核問題解決を目指す6カ国協議で採択された共同声明の文言には多くの「あいまいさ」が残されたが、北朝鮮が約束した核の「廃棄」についても、あくまで北朝鮮が自発的に行うという解釈を残していたことがわかった。米首席代表のヒル国務次官補が28日の講演会で明らかにした。

 米国は交渉で一貫して核の「解体」=「dismantle」を要求したが、採択された共同声明は「北朝鮮はすべての核兵器及び現存する核計画を廃棄(abandoning)する」となった。ヒル代表は「abandoning」について、北朝鮮の解釈ではこの単語には「自発的」という意味合いがあり、「(核廃棄は)自らが決定したことで、強制されたものではないという主張だ。北朝鮮は、敗北ではないことを明確にしたがる」と指摘した。

 「捨てる」という概念を持つ「abandon」という言葉をめぐっては、「完全な解体」は意味しないとの解釈が可能だとの指摘も出ている。

毎日新聞 2005年10月1日 東京朝刊


なるほど、、、abandon、完全な解体ではない自発的な破棄かぁ。(ムツカシ。。)

僕にとって、abandonといえば、

豆単の最初の文章。abandon・・・「あ、晩だ!」と勉強捨てる。



Hall & Oatesの"Abandoned Luncheonette"とその捨てられて寂れたランチョン店が印象的なジャケット

なのである。

強引な導入部であるが、、、このHall & Oatesの傑作に初めて接したのは奇しくも僕が受験生の頃で、この一見訳の分からない邦題『アバンダンド・ランチョネット』も、「あ、晩だ!」と捨てられたランチョンと覚えられたのである。

・・・・・

a0035172_21163332.jpg僕の中でHall & Oatesといえば、ベスト盤『フロム・A・トゥ・ONE』で、これは僕にとって洋楽の世界へと開かれた扉そのものと言っていい作品だった。このアルバムの中のShe's Goneが特に好きで、それは彼らの80年代のヒット曲群とは明らかに違う、素朴でありながら情熱的なハーモニーを聴かせる瑞々しい名曲で、僕にはそれが本来の彼らのデュオとしての魅力そのものだと感じていたのだ。

そのShe's Goneが収められたアルバムが"Abandoned Luncheonette"(1973)である。その昔、このアルバムをカセットに収め、ただひたすらに繰り返し聴いた。もちろんShe's Gone以外にも、彼らの人気曲When the Morning ComesやHad I Known You Better Thenには、清々しいボーカルの掛け合い、愛すべきニューキッズのスタイリッシュでありながら純朴な音の味わいがある。もちろんオーツもしっかりと活躍しているゾ。Lady Rainやラストを飾るEverytime I Look at Youも素晴らしい。

80年代のロックン・ソウルなHall & Oatesもいいけれど、70年代の初々しいニューキッズが放つ溌剌としたサウンド、"Abandoned Luncheonette"は彼らの最高傑作と評されるほどに忘れがたい味わいのある作品なのである。
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by onomichi1969 | 2005-11-12 21:27 | 70年代ロック | Trackback(1) | Comments(6)

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