Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent

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semスキン用のアイコン01 シティ・オブ・ゴッド "City of God" semスキン用のアイコン02

  

2008年 10月 12日

a0035172_95115.jpgブラジル版の『仁義なき戦い』である。でも、確かに深作やタランティーノのテイストを十分に感じるけど、登場人物の大半が子供だということはかなり異様である。『バトルロワイヤル』のような完全なる虚構性が前提であれば、純粋に娯楽として楽しめるが、この作品のもつリアルな歴史性は、そのスタイリッシュな娯楽的展開から乖離して、僕らの胸をストレートに突き刺すのである。子供たちが殺し合うということの捩れた純粋さが心重く、とても恐ろしいのだ。
しかし、僕はこうも考える。この作品が捩れた純粋さと殺人に対する原初的な麻痺の恐怖を描いているとすれば、一体全体、「バトルロワイヤル」的な(人々が殺しあう物語としての)虚構性とは何なのだろうか、それを描くことの理由とは何なのだろうか、と。それはゲーム的虚構性であるが、その虚構性そのものから滲み出るはずのリアリティがあればこそ、そこに理由があるのだと僕は思う。本来、作品とはそういったリアリティの切実さによって僕らの心を掴むものだろう。それは歴史性とも言い換えられるが、今を生きる僕らの心の有り様を含んだ生であったり、死であったりするものこそが今描くべき歴史性ではないだろうか。今、この瞬間にも歴史は創られているということを僕らは認識すべきである。2002年ブラジル・フランス映画 (2004-06-27)
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by onomichi1969 | 2008-10-12 09:13 | 海外の映画 | Trackback | Comments(0)

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