Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent

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semスキン用のアイコン01 ブルー・ベルベット "Blue Velvet" semスキン用のアイコン02

  

2008年 07月 13日

a0035172_1520265.jpgリンチの映画には独特の違和があります。『ブルー・ベルベット』では、非日常的で妖しい、暴力的な世界を主人公が覗き見ますよね。僕らは主人公の覗き見を通して映画を観るわけで、主人公が覗き見ることによって惹かれてしまう世界に僕らも惹かれる。僕ら自身の心に揺蕩(たゆた)う異様さへの希求と恐怖感の微妙な捩れ。観るという行為の本質的な危うさ。そのことに気づかされるリンチの映画は、はっきり言って、とても「快感」なのであーる。ちょっと自分自身が怖くなるなぁ。。。リンチ映画の観すぎ注意! 1986年アメリカ映画(2002-03-10)

(追記)引き千切られた耳から始まる映画である。表層の世界から裏の世界へ。無邪気な好奇心が深遠な暗闇に引き込まれる感覚。暴力と官能が入り乱れ、そこには何処までも深く閉じた欲望が横たわっている。映像だけみれば、それはある種の二面性として、その境界ははっきりとした形で明示されているように思える。スプリンクラーが回り続ける何処までも明るい日常的世界と引き千切られた耳の非日常的世界。
しかし、日常と非日常の境界線というもの自体が幻想であり、表裏一体であることの表明こそがこの映画の映像的な核心である、と僕は思う。それを行き来する「何ものか」は僕らの中に潜行し、偏在した狂気という形をとって、その出現の機会を常に狙っているのである。彼の人の耳がいつ何時、いとも簡単に引き千切れるかもしれない、そういう恐怖なのである。(その時が始まりとなるのだ)

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by onomichi1969 | 2008-07-13 15:26 | 海外の映画 | Trackback | Comments(0)

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