Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent

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semスキン用のアイコン01 ブロークバック・マウンテン "Brokeback Mountain" semスキン用のアイコン02

  

2006年 11月 04日

a0035172_159324.jpg「恋愛が自意識の劇であり、鏡であること、そしてその究極には不可能性という可能性への期待があり、それが刹那に超越され、持続しない。『春の雪』はそういった恋愛の本質をよく捉えた小説であると共に、自意識が恋愛という観念に結実した美しくも悲しい、と同時に奇跡的に幸福な作品である」
以前、『春の雪』のレビューで僕はこのように書いた。この言葉は映画『ブロークバック・マウンテン』にもそのまま当てはまる。

この映画の優れている点は、やはりその映像にある。セリフが少ない映画ではあるが、映像は僕らに様々な言葉を伝える。それは言葉にならない言葉であるとともに、僕らに明確な言葉を喚起させるのだ。恋愛は言葉である。それは理性の森を通してしか発現しえない人間の特権である。映像が言葉を伝える。とてもシンプルかつ緻密な繊細さを要求する作業を見事に表現できたこの映画は素晴らしいと思う。表現は意思より発現し、そして意思に帰る。それはテクストや作者の背景を含めたあらゆる個人の歴史を巻き込み、作品の絶対性を生むのである。作品とは常に読者と一対一の関係にある。それは凡百のテクスト論を超えて、僕らが僕らであるが故の様々な感動をもたらすと僕は信じている。

『ブロークバック・マウンテン』は素晴らしい作品であり、珠玉の恋愛映画であった。その哀しさに心を震わすと同時に久々に幸福感を味わった。2005年アメリカ映画
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by onomichi1969 | 2006-11-04 15:17 | 海外の映画 | Trackback(1) | Comments(2)

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Tracked from 恋日記 at 2006-11-08 13:47
タイトル : 恋愛
恋について... more
Commented by やぎ at 2006-11-05 22:52 x
こんばんは~(´∇`) DVD購入されたんでしょうか?orレンタル?
素晴らしく正統派のレビュウですねぇ。私には、ここまで書けませんです。
音楽ネタでも映画ネタでも、妄想+暴走+ツッコミwが、お約束の私。
書いてるうちに、どんどん方向が定まらなくなってしまうのが悩みなのだー。
この映画、最初のハードな接触場面は、私的には唐突すぎとは思えなかった。
ごはん食べて、お酒飲んで、たくさん話をして、歌って、笑って・・****(´∇`)
若いころの、自分を思い出しても、自然の成り行き(自然かよ!)っぽいけど・・
私の貞操観念が、どーにかしちゃってるのか?「Reckless」な♀だったのか?単なるバカ野郎なのか?
・・再会のキャンプシーンいいでしょう? ラストよりも、ここが泣きツボ~( ´Д⊂

Commented by onomichi1969 at 2006-11-07 00:15
やぎさん、こんばんわ。
僕はレンタルです。僕のレビューも結構、妄想してますけどねw
最初のハードな接触ですか、、、ここはやぎさんの妄想通りに最初の事務所前での出会いから、お互いがこうなる運命を予感したのだと僕は思いますね。ごはん食べたり、お酒飲んだり、話をしたりするのはまぁ段階を踏んだだけで、大事なのはファースト・インプレッションだったのでしょう。そういうことってあるような気がします。
最初の別れのシーンもいいですね。それがあったから、再会シーンも想いが伝わります。
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