Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent

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semスキン用のアイコン01 Brian Wilson "Sweet Insanity"(1992) semスキン用のアイコン02

  

2006年 08月 05日

a0035172_22523726.jpgブライアン・ウィルソンの幻の2ndアルバムであり、『スマイル』と違って作品として殆ど完成していたにもかかわらず、レコード会社からの訂正要求をブライアンが拒否した為にお蔵入りとなってしまった伝説のアルバムである。マスターテープが既に消失してしまったとの話もあり、正式なリリースはもはや不可能と言われていたが、この度(と言っても2003年のこと、、、)ブートでありながらほぼ完璧な形として発売され、音質も良好で構成や楽曲の質からしてもほぼ決定盤といえる出来である(と言われている)。
<この分野に関しては僕も疎いので、何をもって決定盤なのかとか、オリジナルと違うリミックスに対する評価はどうなのかとか、このブートがどういうレベルのものなのかなど、はっきり言ってよく分からない>

僕もつい最近までこのアルバムが簡単に入手できるとは全く知らなかった。

さて、作品の印象としては、前作1stの延長線上にあると僕は感じている。前作をどう評価するかによって好みが分かれるところかもしれないが、ブライアンの新しい魅力が前作以上に味わえる内容に僕はとても満足している。
とくに08 spirit of rock'n'roll は素晴らしいの一言である。10 love yaや11 make a wish、01 consert tonight、05 i do も最高にカッコいい。そうか、そういう手があったのか!そういうブライアンもいいじゃないか! 思わず唸ってしまった。これらの曲は基本的に1stのベストチューン(だと僕が勝手に思っている)"Let It Shine"や"Meet Me in My Dreams Tonight"の流れの中に位置する。確かに08 spirit of rock'n'roll が"Let It Shine"と同じジェフ・リンのプロデュースではないかとの噂が流れるのも分かるような気がする。(実際はよく分からないけど、、) 60年代や70年代の印象を引きずるブライアンも悪くないけど、明るいロックンロールをリラックスして奏でるブライアンの歌声、その明るく響くファルセットは彼の新しい魅力として十分に味わうことができるし、とても胸を打つのだ。(その声は若々しく、甘さと張りがあって最高の調子だったことを伺わせる。) もちろん楽曲も素晴らしい。08 spirit of rock'n'roll は彼のソロでのベストチューンとなった。

正直言って、ブライアンがこんなところで彼のキャリアのピークを迎えているとは考えてみたこともなかった。それほどに素晴らしいアルバムである。これは。
但し、、、敢えて言えば、やはり<ラップ・ナンバー>13 smart girlsはいらないかもしれない。。。

このアルバムは確実に"SMiLE"(2004)に繋がっているとも感じる。こんな素晴らしいアルバムがほぼ完成されていながら何故正式にリリースされなかったのか、甚だ不可解であると同時に、これは文化的な意味での犯罪に近い。
もしかしたら"SMiLE"(2004)のときのようなサプライズが今後あるのかもしれないが、名作がリアルタイムで聴けないという事実は一種の不幸であることに変わりはない。

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Brian Wilson "SMiLE"(2004)のレビューはこちら!
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by onomichi1969 | 2006-08-05 23:06 | 90年代ロック | Trackback | Comments(4)

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Commented by ナイアガラ at 2006-08-07 07:53 x
お久しぶりです!
ついにonomicni1969さんも『SWEET INSANITY』を入手しましたか!
『SWEET INSANITY』関連のブートは多種に渡るのですが、
恐らくこの「LEFTOVER EDITION」が現時点における決定盤であると思います。
これは前作「MILLENNIUM EDITION」を継続した盤なのですが、
いくつかのリニューアルがあるんですよね。CONCERT TONIGHTがフル収録であったり、SPIRIT OF ROCK'N'ROLLがボブディランとのデュエットが無くなってブライアン単独ヴォーカルになっていたりと.....。
ちなみに、「MILLENNIUM EDITION」に続いて同人物がエンジニアしているようですが、実はこの人...トッドラングレンだという噂もあります。
まあ、とにかく...このアルバムが傑作中の傑作であることは間違いありませんよね。初めて聴いた時は「ヤラれた!!」という感じでしたよ。
『SMILE』の「MILLENNIUM EDITION」も是非、聴いてみてください。これにはボーナストラックに『SGT.PEPPERS〜』のリマスターが入っているという凄い一枚です。
Commented by onomichi1969 at 2006-08-08 01:08
ナイアガラさん、どうもありがとうございました。
いやー、ナイアガラさんの情報がなかったら、このアルバムを手に取るのはずっと後だったかもしれません。エントリィにも書きましたが、これはとんでもない傑作でこんな作品がお蔵入りになっていたとはとても信じがたいことです。
こんどはSMiLEですか。。。また聴きたくなってきましたよ。参りました。。。
Commented by ナイアガラ at 2006-08-08 05:13 x
『SMILE MILLENNIUM EDITION』はオリジナル制作時の断片を貼付けたものですが、なかなか聴き応えのある一作です。
ボーナストラックにTHE BEATLESの『SGT.PEPPERS〜』のリマスター盤が入っていると言うのは、なかなか圧巻な流れですよ....。
『SWEET INSANITY』関連だと、『SWEET INSANITY SESSIONS』という2枚組CDがありますが、現在は入手不可かもしれません。
『ANDY PAILY SESSIONS』や『LANDYLOCKED』も未発表曲満載です。
しかし極めつけは...デニスウィルソンの『PACIFIC OCEAN BLUE DELUXE EDITION』ですね。これは入手可能ですよ。
内容としては、まさにデニス版『PET SOUNDS』という趣きでございます。

Commented by onomichi1969 at 2006-08-09 02:10
ナイアガラさん、こんばんわ。
うーん、デニス・ウィルソンも聴いてみたいですね。彼の歌もなかなかぐっときます。お値段はちょっと高めですが、やっぱり買いですよねぇ。。
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