Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent

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semスキン用のアイコン01 ロスト・ハイウェイ "Lost Highway" semスキン用のアイコン02

  

2006年 05月 13日

a0035172_13313741.jpg内面と現実の境界、それは人と世界の境界でもある。
人は世界を構築する毎に必然的に人と世界の境界たる壁をも同時に構築してきた。しかし、今の時代<無精神の時代>、気がつけば壁は消失し、人は世界という波に無防備に侵食されつつある。つまり、内面と現実の境界が消失して侵食されたのは人の心的世界であり、これが内面の喪失と呼ばれる現代的な主体の変容なのである。
侵食された人の心はその少ない領域の中で末期の悲鳴を上げるだろう。そこに立ちのぼるのが現代的な妄想であるのだ。リンチは映画がそんな人(作家)の妄想そのものが作り上げる世界であること、そのことを明確に主張しているように思える。妄想から浮かび上がる人間的なリアリティという面においては、最新作の『マルホランド・ドライブ』に譲るが、本作『ロスト・ハイウェイ』は、ひたすら人間理性の森の中で道を見失った主人公の姿を追うことにより、追い詰められた狂気の静謐さを見事に描いていく。
『ロスト・ハイウェイ』という場所、そこが妄想の源泉であり、同時にそれは現実/世界を超え出でる「力への意志」という失われた原初的思念の新たな発現なのかもしれない。1996年アメリカ映画(2004-08-21)

みんなのシネマレビュー 『ロスト・ハイウェイ』
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by onomichi1969 | 2006-05-13 13:36 | 海外の映画 | Trackback | Comments(2)

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Commented by bigblue909 at 2006-05-13 18:03
遊びに行きます、と書いてからだいぶ経ってしまいました、ごめんなさい。そして思わずおお! と思ってしまったんだけど、あのJTニュースの映画掲示板サイト、よく見るんですよ。レビュアーではないですけど。onomichiさんのももしかしたら知らずに読んでるかも。けど、悪い評価のものはあまり書かないんですね。
「ロスト・ハイウェイ」、良いですねえ。「マルホランド・ドライブ」より完成度が高くて好きです。まあ、マルホの場合まさに未完だからしょうがないんですけど。「ロスト~」には延々と同じことが続いていくような恐怖感がありました。しかし、「プレッジ」とか他いろいろ、コメントしたくなっちゃうものが多くて困ります(笑)
リンクしてくださったのですね。ありがとうございます! こちらからもトンネル貫通です~♪
Commented by onomichi1969 at 2006-05-13 20:08
こんばんわ。お越し頂きまして有難うございます。リンチとショーン・ペンをラインアップしてお待ちしておりました。お茶も出ませんがw、どうぞごゆるりとおくつろぎくださいませ。。。コメントじゃんじゃんよろしくお願いしますw
JTニュースには4年くらい投稿しているけど、最近全然アップしてないですね。やっぱりブログが主流になってますし。映画評は基本的にJTニュースにたまってる状態ですが、徐々にこっちのブログの方に引き上げる予定にしてます。。。
確かにレビューする映画に悪い点数ってつけないですね。大体、映画の良し悪しを評価するためだけのレビューってしないんです。基本的にはその映画を観て理解したことを自分なりに表現しているつもりで、だから時々というか度々、映画の内容などお構いなしに持論を展開することになるし(同じことばかり繰り返し言っていたりするし)、実際の映像とは違う自分のイメージのみで話をしてしまうこともあります。ワンシーンのみに固執したり、音楽や原作小説のみの話になったり。。。まぁとにかくまともな映画評とは言えない単なる私語りですw では。
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