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semスキン用のアイコン01 Tom Petty & the Heartbreakers "Pack up the Plantation Live!"(1986) semスキン用のアイコン02

  

2005年 06月 19日

a0035172_22571057.jpgTom Petty & the Heartbreakersの80年代を飾る傑作ライブが "Pack up the Plantation Live!"(1986) である。

トム・ペティといえば、90年代初頭にELOのジェフ・リンと組んで、ポップでミディアムテンポのちょっと惚けた味わいのあるロック路線を確立した”Full Moon Fever”(1990)や” Into the Great Wide Open”(1991)、その後の渋みと貫禄を備えた王道的ロックアルバム”Wildflowers”(1994)や”Echo”(1999)を思い浮かべるだろう。
トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズはシンプルでストレートなロックンロールバンドだった80年代から、アメリカンロックの系譜を正統するバンドとして着実にそのスタイルを磨き、成長を重ねてきた。しかし、単純にオリジナルアルバムを比べてみれば、彼らの80年代のアルバムは90年代の傑作群と比べて、余りにも青臭い。僕は”Damn the Torpedoes”(1979)や”Long After Dark”(1982)、”Southern Accents”(1985)辺りをむかーし聴いていたけど、彼らの音楽には今一歩という印象が強かった。トム・ペティの声やマイク・キャンベルのギター、そして楽曲と、各パーツはなかなか良いけれども、トータルとしてみると何か物足りない。なんというか、じっくりと聴かせる深みのようなものが彼らの音楽には見出せなかったのだと思う。(追記:でも、それが彼らの憎めなさ、彼らのひとつの魅力だったかもしれないナ。。。)

しかし、86年に発表された当時の集大成的アルバム"Pack up the Plantation Live!"はそんな彼らの印象を覆すものだった。そもそも彼らの魅力がライブにこそあり、スタジオ盤ではそんな彼らの特色を生かしきれていなかったというのが本当のところなのだろう。
大体、曲自体はなかなかのラインアップなのである。彼らのヒット曲である03 The Waitingや05 American Girl、09 Refugeeはオリジナルに比べてライブバージョンの方が圧倒的にノリがあって出来が良いし、特に11 Rebelsなんて観客と一体となった臨場感溢れるステージングがありありと思い浮かぶ、このアルバムのベストチューンと言ってもいいだろう。ライブバージョンによって、彼らの楽曲の良さを改めて認識できるのだ。
そして彼らの演奏もライブに映える。トム・ペティの声もマイク・キャンベルのギターも、彼らの演奏も楽曲を支えるブラス・セクションも、ライブという雰囲気にばっちりマッチしていて、素直に素晴らしいと感じる。あと、スティーヴィー・ニックスとのデュエット2曲もカッコいいね。2人のちょっと違和感ある声の組み合わせはとても新鮮で素敵だ。

<Insider のPV!> ←クリックすると始まるので音量注意!!

ライブによって表現されるある種の泥臭さ、奥深さ、レコーディング技術に頼らないシンプルさ、ライブ感覚というある種の空間的拡がり。彼らが表現として掴んだ何かがこのアルバムには確実にある。ある意味でこのアルバムがあって初めて彼らのこれまでのキャリアが総括され、今後の成功が約束されたのではないだろうか。
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by onomichi1969 | 2005-06-19 00:30 | 80年代ロック | Trackback(1) | Comments(8)

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Tracked from 1974年のブルース at 2005-06-19 19:17
タイトル : 音楽之友にバトン・リレーを 【企画】MUSICAL BA..
 「33歳東京一人暮らし」のraodmanさんから、バトンリレーをいただきました。 そのブロガーの音楽の趣味を、リレーのバトンのように回して、音楽の輪を広げていこうという企画  な、なるほど・・・難しい質問も含まれてますけど、楽しそう。せっかくのお誘いなので、では5つのお題に以下回答をば。 1.コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量  わがiTunesの容量は、現在24.3GBで、曲数は6,528曲です。 2.今聴いている曲  「魔法を信じ続けるかい?」 中...... more
Commented by blues1974jp at 2005-06-19 19:22
ハートブレイカーズ! カッコよかった。MTVでも、不思議な国のアリスのような楽しいクリップが往時がんがん流れてましたね。あれなぜか大好きでした。
 ミュージック・バトン、よかったらつれづれによろしくです。
Commented by teacherteacher at 2005-06-19 23:27
またしても、私の苦手なアメリカンロック・・・
トム・ぺティは「破壊」っていうCDが、家にあったはずだ。行方不明。
このCDに入っていた「ルイジアナレイン」(だっけ?)が、何故か気に入ってしまい、猿の様に聴いていました。
スティーヴィ・ニックスと歌った「嘆きの天使」(かな?)も、(・∀・)!!
・・ところで、トム・ぺティって「錦鯉」に似てませんか? 顔の輪郭とか。
Commented by onomichi1969 at 2005-06-20 00:39
blues1974様、こんばんわー
"Don't Come Around Here No More"ですねー。僕も最初このPVを観た時はまさかこのバンドがアメリカンロックの正統を行くとは思いもよりませんでしたよ。
MUSICAL BATON処理終了~ご苦労様でした。
Commented by onomichi1969 at 2005-06-20 00:46
teacherteacher様、こんばんわー
『破壊』("Damn the Torpedoes")のルイジアナレイン、肩の力を抜いたバンドサウンドがいい感じでした。
トム・ペティとスティーヴィー・ニックスっって恋人同士だったんですよね。ライブ盤でのデュエット2曲も、(・∀・)!!

錦鯉ねぇ~。
ネイティブ入ってますからね。ちょっと特異な輪郭かも。
Commented by teacherteacher at 2005-06-24 22:24
昨日、CDラックを整頓してたら「ハード・プロミス」を発見!(破壊は発見できず
(´∇`) <The Waiting is the hardest part~♪ カッコエエです
「インサイダー」って曲を、スティーヴィーと歌っていてビックリ(恋仲だったのね
スティーヴィっていえば、ドン・ヘンリーと歌った曲も好きだったなぁ・・・
若い頃から、艶話wには、事欠かない彼女だけど、リンジ-と一緒にいる時が
いちばん幸せそうだった気がします。


Commented by onomichi1969 at 2005-06-25 00:23
黒いteacherteacherさん、こんばんわ。
なんか、、関東ローム層から先土器時代の石器発見!みたいな重層的埋もれ方ですね。年輪を感じさせる凄まじい数のCDを想像します。『破壊』の早期発見を期待。。。<僕はレコードで持ってましたよ!>

スティーヴィーは、『ファンタスティック・マック』と『噂』の頃が一番可愛かったナ。リンジーもめちゃめちゃカッコよかったしね。
Commented by roadman1971 at 2005-06-25 11:38
年齢を感じさせるって(笑)
でもサブちゃんとか鳥羽一郎とかがザクザク出てくるかも知れないですね。
僕は申告しておくとスパイダースとかに隠れてかぐや姫やさだまさしがあります。
Commented by onomichi1969 at 2005-06-25 15:41
年齢じゃないです。年輪。。。積み重なったCDのイメージで。
そこのところ宜しく。<なんか苦しいフォローみたいだナ>

何故にスパイダースがぁ。さらにかぐや姫が隠れているかぁ。
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