Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent

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semスキン用のアイコン01 The Who "The Kids Are Alright" DVD版 semスキン用のアイコン02

  

2005年 04月 24日

a0035172_20452353.jpg世界3大ロックバンドと言えば、ビートルズ、ストーンズ、そしてフーである。フーズ フー? 残念ながら日本でのフーの知名度は恐ろしく低い。
このドキュメンタリーは、フーのデビュー当時からのライブ映像やインタビュー、そして新たに収録した演奏シーン等を追加して作り上げられたフーの歴史であり、ひいてはロックの歴史でもある。

78年、時代はパンクである。パンクムーブメントの中では、ビートルズは過去の産物であり、ストーンズは現代の恐竜と呼ばれ、難解を極めたプログレや頭でっかちとなった産業ロックは嫌悪の対象であった。そんな中でも、フーはパンクキッズからリスペクトされる存在であり続けた。何故か?同年、彼らは『さらば青春の光』をプロデュースするが、この作品は彼らの出自であるモッズの青春像を捉えた傑作である。『さらば青春の光』と『キッズ・アー・オールライト』は当時のムーブメントに提示された1セットの作品ともいえる。それはロックの歴史であり、ロックとは何か??という彼らの回答そのものなのである。

そう、ロックとは何か? この作品のハイライトである『無法の世界』のステージこそ、当時の彼らにとっての現在形のロックであり、彼らが「オヤジのロック!」と叫ぶありのままの姿であろう。そしてそれは彼らの限界でもあり、ロックの限界でもあったのである。
言うまでもなく、フーは世界最強のライブバンドである。彼らのライブ盤を聴き、ライブ映像を観れば、彼らの激しいロックスピリットと高い演奏技術に誰もが感嘆するだろう。その象徴、ピート・タウンゼント。そしてキース・ムーン、最強ドラマー。残念ながら、彼はこの映画の公開を待たずに急逝してしまう。彼の不在によって、フーのメインストーリーは映画と共に一旦幕を閉じる。
パンクが終わり、フーが終わり、70年代が終わる。ロックが70年代に突き当たったもの、その壁自体がロックの原点であると僕は思っている。今やロックミュージシャンはロックを真摯に抱えることしかできないし、それを抱えること自体の誠実さこそが貴重なのだといえるのではないか。ロックは何度も死んだと言われたが、それでもロックは残っていくものである、しかし同時にその表現のアビリティには幅としての限界があるのだ。深さや複雑さを無理やり単純化したり拡張したりするような装飾はロックにとっても人間にとってもいいことではない。

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映画レビューサイトに本作品を登録!(いいのか?)
レビューまでしてしまった!!(他に誰もしないので、これはいいでしょう)

こちら!

次はモンタレー・ポップかな。
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by onomichi1969 | 2005-04-24 09:37 | 音楽の映画 | Trackback(1) | Comments(8)

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Tracked from 音楽の杜 at 2007-05-20 05:59
タイトル : The Who 「Who's Next」 (1971)
ロック史上、燦然と輝く不朽の名盤! このザ・フーのこの歴史的名盤を聴かずして、ロックを語るな!という位のインパクトのアルバムです。 私が最初に聴いたザ・フーのアルバムは「ライヴ・アット・ザ・リーズ」でした。LPでも持ってますし、CDも持ってますが、実はそれほど好きなアルバムではありませんでした。耳が肥えていなかったのでしょう^^。 その後「Wont Get Fooled Again」を聴きたくなり、本作を購入。先日ブログ仲間のdeacon_blueさんの「Wont Get Fooled ...... more
Commented by oldblues at 2005-04-24 12:56
読んで来ました。面白かった!
「キッズ・アー・オールライト」というタイトルいいですね。
いかにもWHOって感じで
Commented by onomichi1969 at 2005-04-24 19:51
"The Kids Are Alright"、、、ビートルズはジョン・レノン風な曲調のWHOの名曲です。(1stCD収録)
ただ歌詞は完全にアンチ・ラブソングのモッズスタイルでした。

♪I don't mind other guys dancing with my girl
♪That's fine, I know them all pretty well
♪But I know sometimes I must get out in the light
♪Better leave her behind with the kids, they're alright

既に『さらば青春の光』な世界なのです。
Commented by blues1974jp at 2005-04-25 00:33
>パンクが終わり、フーが終わり、70年代が終わる>いいフレーズです!! 70年代に生まれ最初に買ったCDがWHOだった自分にも、これはたまりません。でも、「三大ロックバンド」ってクイズすると、年下になるほど違う回答が出てくるのも事実・・・。ヒロトがステージで「ピートのように鳴らしたい」と風車奏法披露するの、たしかにいま10代のオーディエンスは、実は意味わかってないかも・・・・うーん。
Commented by teacherteacher at 2005-04-25 00:39
読ませていただきました。
すごいなー、私は、この映画については冷静に書けないでしょう。(今更、何を)
・・カラオケで「Kids Are Alright」を歌うと、映画の場面を思い出して
いつも泣き出してしまうのだ~( ´Д⊂ うわ~ん
Commented by onomichi1969 at 2005-04-25 23:14
blues1974さん、改めて言うけど、WHOは素晴らしい!
僕も最近まで、主要作だけで満足してたけど、teacherteacherさんの影響で、初期3作も聴いて、映画も観て、ますますWHOが好きになりましたよ!
最近、雑誌(タイトルは忘れ)で80年に行われたピートとポール・ウェラーの対談記事を読んだのですが、ポール・ウェラーはピートのことを糾弾してましたね。ピートもジャムのことを完全に認めてなかった。やはりここにも世代間差があったかと。ピートにとって、79-80年というのはキースを失ったどん底の時期だったのでしょうけど、それも含めて、やはりこの時期に何かが変わっていったのだろうと思いますね。
Commented by onomichi1969 at 2005-04-25 23:22
すべては、teacherteacherさんのおかげです。有難うございました。今、Ian Duryの1stを聴きながら書いてます(早速買いました)が、これまた素晴らしいですね。いろいろ影響受けております。。
でも、"Kids Are Alright"をカラオケで歌うのはなかなかすごいですね。
それも泣き( ´Д⊂ながらとは。。。ものすごく聴きたい!(と思うのは僕だけじゃないハズ)
Commented by teacherteacher at 2005-04-27 21:25
そこまで、言っていただけるとわ・・光栄ですばい!
純粋なwhoファンに、袋叩きにされそうな事ばっかり書いて、バカ晒しまくり
最近は敢えて、「先生ネタ」は封印している私~わはは。
私は、whoファンっていうか、「先生ラヴ」なのだ~( ´Д⊂ベルボ~イ~♪
Commented by onomichi1969 at 2005-04-28 00:25
teacherteacherさんの「先生ラヴ」。
なかなか素敵なフレーズです。。

そうですか、最近は封印していたのですね。
封印は何時解かれるのか、、、呪文はバケッチー♪
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