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semスキン用のアイコン01 Television “Marquee Moon”(1977) semスキン用のアイコン02

  

2005年 02月 23日

a0035172_261170.jpgニューヨーク・パンクの雄 Televisionのメジャーデビューアルバム “Marquee Moon”(1977)  当時のミュージックシーンは商業化ロックや難解なプログレへのアンチテーゼとして勃発したパンクという概念を抜きにして語れないので、やはりこのバンドもその出現の仕方やサウンドを聴く限りにおいて、ある意味でパンクというものなのだろう。
しかし、いつの時代でもメジャーシーンに対抗するアンダーグランドという世界はあるのであって、それが表に出るか出ないかはその時代の風潮によるものでしかない。こういったバンドが次々と日の目を見ることになったパンク/ニューウェイブの時代だからこそ、たった1作だけであるが(2枚目以降は寡聞にして知らない)、その時代を象徴する名作として後世に語り継がれ、年月を超えて評価を受け続けているのかもしれない。
僕自身がTelevisionを知ったのは学生時代に聴いたFMのパンク特集からであった。当時はそういった類の特集はよく組まれていたので、たまたまエアチェックした中にこのバンドの歌う”Marquee Moon”と”Prove it”があったわけである。
その当時、僕の周りには洋楽を聴く仲間がわりと多くいて、それが僕にとってラッキーだったのは、僕がエアチェックしたテープに収録した”Marquee Moon”を学校などで友達に聴かせ、専門誌で知ったこの時代の背景を受け売りで語ったりすると、その中の金持ちの友達が早速、Televisionのアルバムを買ってきたりするのである。僕はそれを借りてテープにダビングするだけである。こうして、様々な音楽を容易にゲットしていたわけであるが、、まぁそんな話はどうでもいいか。
Televisionは当時、Velvet Undergroundの正統な後継者とも言われ、確かに彼らの音楽は、Velvetと同様にアングラシーン独特の下手クソな演奏で人の心を掴む術を実に巧みに表現化しているように思える。素人がコードの練習をしているような剥き出しのギター音は、僕らに逆にビュアな印象を与え、シンプルな演奏が詩的な歌詞を強くアピールする。そのくせ曲の構成はわりと複雑でそのアンバランスさが面白い。
何だかんだ言って、”Marquee Moon”や”Prove it”などの長丁場の曲はそれなりに聴かせる、というか、その独特のギターリフによって生み出されるメロディと神経症的なトム・ヴァーレンの声が耳をついて離れないのだ。彼らの音楽が時代性以上に僕らを惹きつける魅力があるのもまた確かだろう。
ただ、Television “Marquee Moon”は素晴らしいロックアルバムであるが、そのロックとしての価値を論じるには、僕はこのバンドを知らなすぎるのかもしれない。僕はロック或いは芸術というのは、ある意味でパワーであり、方法論であると思うが、やはりそこには厳密な職人的突き詰め、或いは天才的な見通し、資質があってこそ、ある種の地平線を越えられるのではないか、と最近思うようになった。そういう意味で、このアングラ的(手法の)バンドの限界がすなわち唯一の傑作“Marquee Moon”なのだろうというのが今のところの僕の結論である。
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by onomichi1969 | 2005-02-23 02:10 | 70年代ロック | Trackback(2) | Comments(0)

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