The Kinks “Arthur or the Decline and Fall of the British Empire”(1969)
2005年 01月 20日
その中でも、The Kinks “Arthur or the Decline and Fall of the British Empire”(1969) は、最も好きなアルバムだ。
楽曲は、アルバムタイトルに示される大英帝国の繁栄と衰退を独特のペーソスで語ったストーリーによって構成され、アレンジや演奏の統一感も素晴らしい。(”Arthur”も違和感はあまりないかな。。) レイ・デイヴィスの歌声は楽曲毎の色合いによって演劇的な味わいをみせ、本作は正に正真正銘のロックオペラの傑作なのだ。
そして、このロックオペラのクライマックスは中盤の”Shangri-La”であり、終盤の“Young and Innocent Days”であると僕は思う。
特に “Young and Innocent Days” は、レイの切ないセルフハーモニーと優しいメロディ、喪失感溢れる歌詞が魅力である。とても短い曲ながら、このアルバムの秘めたるコンセプトを最も示している。
Young and innocent days
I look back at the way I used to look at life
Soft, white dreams with sugar coated outside
It was great, so great
Young and innocent days
I wish my eyes could only see
Everything, exactly as it used to be
It's too late, so late
Young and innocent days
I see the lines across your face
Time has gone and nothing ever can replace
Those great, so great
Young and innocent days
レイ・デイヴィスは、69年という時代とイギリス人たる彼の歴史観からくるある種の喪失感を切々と歌い上げた。改めて言うまでもなく、The Kinks “Arthur or the Decline and Fall of the British Empire”は、ロックという表現の可能性を広げたコンセプトアルバムの傑作である。
by onomichi1969 | 2005-01-20 17:54 | 60年代ロック | Trackback(2) | Comments(4)
ザ・キンクス/アーサー、もしくは大英帝国の衰退ならびに滅亡+10 おいらさんにTBいたします。キンクス中毒にかかっております(笑) このアルバム、ストーリーがあって、一枚通して、対訳読んで聞いてもらいたい。 それにしても、ボーナストラック10曲入って、2時間近く。凄いCDなのです。 有名な曲は、「ヴィクトリア」「シャングリラ」ですが、3曲目の「サム・マザーズ・サン」は、涙ものです。キンクス初の反戦歌を、美しいメロディーにのせて、、、 戦争にかり出された息子。母親の気持ちを込めて歌います...... more
Arthur - Or The Decline And Fall Of The British Empire 名曲「Victoria」ではじまり、個人的に大好きな「Yes sir, no sir」、超名曲「Shangri-La」を含む、いわゆるロックオペラとして作られたアルバムです。ジャケットが凝っていて中からカンガルーが飛びでてくる(らしい)です。(オリジナル入手したいところですが高い!!)前作「The Village Green..」から始まったコンセプト・アルバム手法がよりドラマ性を持ったレ...... more
私も全部はもってませんが・・「夜なき街角」が好き。
「アーサー~」は、持っていないけれど、ここ読んだら欲しくなってしまった。
キンクスは、ジャケットデザインも凝っているから、面白いですよね。
あとこの頃はやたらと長いタイトルが続くんですよね。『ローラ対パワーマン,マネーゴーラウンド組 第1回戦』とか、なんじゃそれはって感じですw
"State of Confusion"と言えば、"Come Dancing"に"Don't Forget to Dance"ですね。"Come Dancing"なんかは"Arther~"と同じ味わいなので、多分teacherteacherさんは気に入ると思いますよ。
Young and innocent days もほんといい曲ですねぇ〜!
レイの声は、おっしゃる通りすばらしいですね!!!
アルバム全部集めてみたいですねぇ〜。