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Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent

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semスキン用のアイコン01 Whitney Houston ”Whitney Houston” 『そよ風の贈りもの』(1985) semスキン用のアイコン02

  

2012年 02月 19日

Whitney Houston ”Whitney Houston” 『そよ風の贈りもの』(1985)_a0035172_12402639.jpgホイットニー・ヒューストン女史が逝去されました。
ご冥福をお祈りします。

ホイットニーは、僕らMTV世代の歌姫でした。
彼女は、1985年、アルバム『そよ風の贈りもの』(原題”Whitney Houston”)からのファーストシングル『そよ風の贈りもの』(原題”You Give Good Love”)で彗星のごとく現れ、セカンドシングル『すべてをあなたに』(原題”Saving All My Love For You”)で早々に全米No.1を獲得します。その後の快進撃は凄まじく、出す曲すべてが全米No.1。結局、ビートルズの6曲連続を超える7曲連続全米No.1という記録は未だに破られていません。絶頂期の彼女は、どんな曲でも全米No.1にしてしまう、No.1製造機。歌が上手いだけで人間的な側面に乏しいとの評価もあり、彼女に対しては、ある種否定的な見方もあったかもしれません。( 斯く言う僕もその一人でした)

しかし、彼女の歌には人を強烈にひきつける魅力が確かにありました。張りのあるメリハリの利いた力強い歌声、全身から迸るソウル、伸びやかな高音、圧倒的な声量、そして、モデルのような体形と美しい顔立ち。彼女は80年代に現れた黒いミューズでした。80年代中期から後期にかけて、彼女以上に歌姫の称号が相応しい女性シンガーはいなかったでしょう。

彼女の全盛期は、1985年から91年、3枚のアルバムを跨いで全米No.1を出し続けた頃。そして、映画『ボディガード』(1992)と彼女の最大のヒット曲”I Will Always Love You”によってホイットニーのMusical Historyはクライマックスを迎えます。その後にボビー・ブラウンとの華々しい結婚。。。

1990年以降、僕は洋楽を殆ど聴かなかったので、その当時の彼女の動向は殆ど知らなかったのですが、彼女は「その後」の人生をうまく生きることができなかったようです。結婚はボビーのDVとドラッグにより悲惨な結末を迎え、彼女は離婚後に歌手として復活するも晩年はアルコール依存症とドラッグ渦からのリハビリに日々を費やし、ほぼ破産状態であることが最近の週刊誌で取り上げられたりしました。

そして、ホイットニー死去のニュース。
今日、たまたまテレビで彼女の葬儀の模様を観ていたのですが、ケビン・コスナーのスピーチがとても感動的で思わず目頭が熱くなってしまいました。彼は、映画『ボディガード』で「白人のシンガーをヒロインにした方がいいのでは?」との声を敢然として否定し、ホイットニーを推したのです。彼女こそレイチェル役にふさわしい唯一の女性なのだと。彼のスピーチを読んで、ホイットニーがとても繊細で、気の小さい少女のような性格であったことを僕らは知ります。彼女の人間的な姿を知り、それ故にとも言うべき彼女の晩年の姿に想いを馳せます。それにしても、ケビン・コスナーは彼女のことが本当に好きだったのだなぁ。

"I asked her to trust me and she said she would. A half hour later she went back in to do her screen test and the studio fell in love with her. The Whitney I knew, despite her success and worldwide fame still wondered am I good enough? am I pretty enough? will they like me? It was the burden that made her great, and the part that caused her to stumble in the end. Whitney, if you could hear me now I would tell you, you weren't just good enough, you were great. You sang the whole damn song without a band. You made the picture what it was. A lot of leading men could have played my part. A lot of guys -- a lot of guys could have filled that role, but you, Whitney, I truly believe were the only one that could have played Rachel Mirren at that time." - Kevin Costner's Speech at Whitney Houston's Funeral


彼のスピーチの最後の言葉。感動的です。

"So off you go, Whitney, off you go. Escorted by an arm of angels to your heavenly father, and when you sing before him, don't worry... you'll be good enough." - Kevin Costner's Speech at Whitney Houston's Funeral


ホイットニーの有名なパフォーマンスで、彼女の力強いうたの魅力を一番感じることができるのが1991年スーパーボウルでの国家斉唱だと思います。いろいろな人がアメリカの国歌を歌っていますが、彼女のこのパフォーマンスは近年のジェニファー・ハドソンと共に最も印象に残るものです。彼女の歌う笑顔が素晴らしい。

Rest in Peace, Whitney! You were really great!!


by onomichi1969 | 2012-02-19 12:22 | 80年代ロック | Trackback | Comments(0)

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