Jesse Ed Davis "Ululu"(1972)
2004年 12月 14日
「あのレコーディングでもっともよく記憶に残っているのはジェシ・エドウィン・デイヴィスのことだ。彼は顔が隠れるほどの大きな帽子をかぶり、スタジオにやってきた。自分が弾く曲を聴かせろというので、一度だけそれを聴かせた。彼はその間、巨大なパイプでマリファナを吸い込んでいた。そして次にギターを取り出して、曲に合わせながら弾いたものを録音させていた。たった一度っきりだ。彼はプレイバックしたものを聴かずにスタジオを出て行った」
まさにさすらいのギタリストである。
70年代初期のスワンプ系ミュージシャンのアルバムには彼の名前が多くクレジットされているが、レコード会社に請われてセッションに参加したときの彼は大体がこんな感じだったのかもしれない。
ジェシのセカンドアルバムである"Ululu"(1972) は彼の最高傑作である。
彼の特徴であるルーズなボーカルとフィーリング溢れるギターに、わりとキャッチーなメロディの曲が並ぶ。特に出色なのは彼の師でもあるタジ・マハールに捧げたと言われる"My Captain"だろう。
レオン・ラッセルのピアノに合わせて気持ちよく歌うジェシ。
純血のネイティブ・アメリカンたるジェシの奏でるブルースは、何故か僕らに心地よく、そして時に切ない。それは彼自身が失われたなにものかであることの記憶を手繰るためにギターを奏でていたからかもしれない。巨大なパイプでマリファナを燻らし、夢見るように歌い、ギターを爪弾く。そこから立ちのぼるフィーリングこそ、ジェシの最大の魅力なのである。
by onomichi1969 | 2004-12-14 02:08 | 70年代ロック | Trackback(1) | Comments(6)
以前から気になっていたアーチスト、ジェシ・エド・デイヴィス。スワンプ系のアーチスト、というよりはタジ・マハール、ジョージ・ハリスン、エリック・クラプトン等との華々しい共演歴で有名なギタリストですね。 こってり系スワンプが聴きたく、最近ではよく本作を聴いております。 ジェシは60年代後半からタジ・マハールの片腕として活躍し、それが縁でエリック・クラプトンとの交流が深まり、エリックの後押しでソロ・デビューを果たします。 本作はジェシのセカンドソロアルバムであり、かつ自身の最高傑作と呼ばれ...... more
先日、コステロ師匠のライブに行ってきましたー! 最高でした。
ライブレポを書いてみたので、気が向いたら読んでみてください
注:・・内容は果てしなく「バカ」ですが・・
読みにくいライブレポですみません。
何か、あそこまでバカを晒す私って・・・orz×100でございます。
愛情っていうのか、「救いようのないバカ」状態ですな。
onomichi1969様みたいに、読みやすい文章を書こうと思って
ここの日記を参考にしているのですが・・結局暴走して終わり・・あぁぁぁ
確かにキース先生が「心の恋人」というのは、ちょっと変わっているのかなぁと思わないでもないですけど。。。まぁそれも好みですから、というとなにか普通じゃないように聞こえるかもしれないけど、とても素晴らしい趣味だと僕は思いますよ。
うーん、うまく言えない。。。;;
やっと本作、記事にしたのでTBさせて頂きます。
若い頃はこのテの音楽は苦手だったのですが、最近妙にこうしたシブい、心に迫る音楽が気になってしょうがありません^^。
ジェシのこのアルバムも魂のギター、バックのリズム隊に釘付けですね。
僕も若い頃は全然知りませんでしたが、、、確か7-8年前に名盤シリーズとして日本で出されたアルバムを購入したものです。ロッド・テイラーのアルバムもそうですけど、いい作品というのは必然的に残っていくものなのですね。やっぱり名盤です。