Sheryl Crow "Sheryl Crow"(1996)
2004年 11月 28日
ということで90年代のNew Comer達のアルバムを殆んど僕は持っていない、というか知らないw 僕がSheryl Crowについて知ったのは、村上春樹のエッセイからだったと思う。<これはRadio Headも同様> 15年以上、最新の洋楽から遠ざかっていたので、たまには新しいものを聴いてみるか、と軽い気持ちでCDを借りたのだ。
Sheryl Crow "Sheryl Crow"(1996) 一聴してこのアルバムは素晴らしいと感じた。
正直言って、80年代というロック不毛の時代を経て、ロックミュージック自体が懐古的な傾向を強め、より形式主義的に突き詰められていったのは、時代的な要請でもあるし、仕方のないことだと思う。このアルバムもループ的なリズムやギターリフの音の肌触り、ボーカルアレンジに90年代的な洗練さを感じるが、方法論的には70年代のロックやR&Bのテイスト、その模倣である。
しかし、ロックというスピリットや技術が70年代前半に突き当たったもの、その壁自体がやはりロックの原点であると僕は思っている。それはそう簡単に超えられるものではなく、簡単に超えられたとしたらそれは嘘である。今やロックミュージシャンはロックを真摯に抱えることしかできないし、それを抱えること自体の誠実さこそが貴重なのだといえるのではないか。
昨今、過去のロックバンドの再結成などに脚光があたることが多いような気がするが、それは新しいはずのものが全然新しくないという停滞感が呼び起こす現象なのだと僕は思う。でも、それはそれでいいのだ。ロックは何度も死んだと言われたが、いい音楽というのはずっと残っていくものだし、ロックのアビリティにも幅としての限界はあるのだ。その深さや複雑さを無理やり単純化したり拡張したりするような変化はロックにとっても人間にとってもいいことではない。
by onomichi1969 | 2004-11-28 02:24 | 90年代ロック | Trackback | Comments(2)
検索していて、どこからか伺いましたw
Sherylいいですよね!!他の記事も拝見させていただきます~♪
オールドロックばかりですが、適当にコメントしてあげてください。