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Rock and Movie Reviews : The Wild and The Innocent

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2011年 04月 24日

キャンディーズのこと_a0035172_12354983.jpgキャンディーズのスーちゃんこと田中好子さんが逝去されました。

キャンディーズが絶頂期で解散したのが1978年。僕は8歳で小学校の低学年の頃です。当時、僕らの年齢だと、キャンディーズよりもピンクレディーの方が断然人気がありました。キャンディーズの曲は当時の僕らにとって大人すぎたのです。ピンクレディーがインパクトのある覚えやすい歌と踊りで低年齢層を中心として爆発的にヒットしたのに対し、キャンディーズは、アイドルとしての真っ当さであったり、健康的且つ正統なセックスアピールとか、楽曲の良さ、ハーモニーの可憐さとか、いろんな意味で当時のティーンエイジャーの心に深くに残ったグループだったと言えるでしょう。(今ではそのことがよく分かります) 僕も幼心にピンクレディーとは違う、青春の甘酸っぱさを体現したような彼女たちの魅力に少しだけ触れたような気がします。

とはいえ、当時、僕の中で、キャンディーズといえば、『8時だョ!全員集合』や『みごろ!たべごろ!笑いごろ!』でのコントのイメージが強く、コメディエンヌとしてのランちゃんやスーちゃんが好きでした。解散後に女優に転身した2人ですが、僕の中ではいつまでもキャンディーズの2人というイメージはずっとあって、年を重ねても彼女たちはランちゃんであり、スーちゃんであったのです。(ちなみに3人の中では、一番年下のスーちゃんが好きでしたね)

キャンディーズの曲の魅力については、ここで言うべくもありませんが、初ヒットとなった『年下の男の子』や『暑中お見舞い申し上げます』『やさしい悪魔』『アン・ドゥ・トロア』など、今聴いても心に響きます。青春歌謡的な魅力と共に、晴れやかなポップセンスがありますね。

代表作は、彼女たちの唯一のNo.1であり、実質的なラストソングである『微笑がえし』でしょう。これはとてもいい歌です。懐かしく、爽やかで、切なくて、悲しくて、嬉しくて、いろんな感情が入り混じるような、とても多面的な魅力あふれる楽曲です。3人がセンターを入れ替わりつつ歌い継ぐ姿もいいですね。



女優転身後のスーちゃんの代表作『黒い雨』は学生の頃に観賞しました。白黒の画面の中に浮かび上がる「黒い」雨の色、白い素肌の色がとても印象深く、残酷で辛く悲しいけれど、その中で強く生きる希望もあるいい映画でした。

スーちゃんの死に接して彼女たちの姿を想うとき、とても愛おしい気持ちを抑えられないのは、彼女たちがキラキラと輝いていた時代があり、時が過ぎ、彼女たちも僕たちと同じように経てきた30年以上の年月がある、そういう揺るぎない共有感と信頼感があるからなのだと思います。

ご冥福をお祈りします。

by onomichi1969 | 2011-04-24 12:41 | 時事 | Trackback | Comments(0)

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